情報工学専攻は平成21年度に知識工学部の情報科学科と情報ネットワーク工学科の2学科を母体学科として発足した新しい専攻である。従って、情報科学科が専門分野としている、情報に関する基礎理論や計算機工学に関する知識、さらには情報としてのメディアを扱う応用分野に加え、情報を伝達するためのデバイスからシステムに至るまでのネットワークに関する技術をも専門分野としている。
また、情報工学専攻はシステム情報工学専攻と共同で、「通信情報処理コース」を設置している。これは、両専攻が共同で開設する規定の科目を履修することにより、通信情報処理に関する学問を体系的に学べるコースである。システム情報工学専攻は情報科学科、情報ネットワーク工学科だけでなく、経営システム工学科をも母体とする専攻であり、情報をシステムとして捉える多岐の分野を専門としている。従って、学生は情報工学専攻で開講している科目だけでなく、システム情報工学専攻で開講している科目を履修することにより、基礎理論からシステム応用に至るまでの情報に関する幅広い領域を学習することができる。
情報工学専攻は知識工学部の情報科学科と情報ネットワーク工学科を母体としているおり、学部におけるこれらの学科では、「計算機工学」、「メディア工学」、「情報数理」、「通信ネットワーク」及び、「通信デバイス」の5コースを設置しているため、大学院では、これら5コースのいずれかに対応する学科目として次に示す、修士課程8学科目及び、博士後期課程5学科目を編成しており、担当教員は表の通りとなっている。
修士課程 |
|
学科目 |
担当教員 |
|---|---|
| 制御システム工学 | 教授 野原 勉 教授 田口 亮 |
| 電子計算機工学 | 教授 宮内 新 准教授 中野 秀洋 |
| 計算機ソフトウェア工学 | 教授 横山 孝典 教授 吉野 邦生 准教授 兪 明連 |
| 画像工学 | 教授 向井 信彦 |
| 知識情報工学 | 准教授 荒井 秀一 |
| 通信システム工学 | 教授 佐和橋 衛 教授 岡野 好伸 准教授 林 正博 |
| 集積化システム工学 | 教授 堀田 正生 准教授 傘 昊 |
博士後期課程 |
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学科目 |
担当教員 |
|---|---|
| 制御システム工学 | 教授 野原 勉 教授 田口 亮 |
| 画像工学 | 教授 向井 信彦 |
| 通信システム工学 | 教授 佐和橋 衛 教授 岡野 好伸 |
| 集積化システム工学 | 教授 堀田 正生 |
| 計算機ソフトウェア工学 | 教授 横山 孝典 |
授業科目については、上記学科目が開設する授業を主としながらも、他専攻の学科目が開設する授業を含めて履修することにより、研究に必要な幅広い基礎知識を身に付けることができる。また、修士課程では各学科目対応の特論2科目を、また、博士後期課程では各学科目対応の特殊研究を必修科目として配置することで、各学科目での研究に必要な専門的素養を身に付けられるように教育課程を構成している。さらに、「通信情報処理コース」を始めとして、他専攻に跨る総合領域や時流に即したトピックス科目を配置することで、急速に高度化する情報分野における最新技術を修得できるように科目群を構成している。
情報工学専攻では、学部教育で培った基礎知識をベースとし、情報に関する基礎理論から応用分野に至るまでの広範囲な領域において、各領域における専門家でありながら、他分野との融合におけるリーダ的な技術者及び研究者の育成を目的としている。具体的には、次の項目を人材育成の目標としている。
- 1 )
- 研究活動を通して、高度な専門知識及び応用能力を修得すると共に、研究成果を学内及び、学外で発表できるだけのコミュニケーション能力を有する技術者の育成。。
- 2 )
- 高度な専門知識を持ちながらも、他分野との融合においてリーダ的存在となれる、幅広い知識と適応能力を有する技術者の育成。
- 3 )
- 機械や電気などを主とする産業界だけでなく、情報処理が必要な業界において活躍できる技術者及び研究者の育成。
| 制御システム工学 |
| 制御システム工学は、(1)先端制御理論の構築とその応用、(2)数理工学の研究を行っている。(1)は、数学モデルに基づいた線形フィードバック理論を基礎に置いて、最適制御、分散制御などの研究を行っている。最近では、数学モデルでは表現できない複雑システムに対して、免疫アルゴリズムなどを用いて、その解析と制御を行っている。(2)は、応用数学を基礎とした、物理現象に潜む数理を工学的に解析する研究である。研究となる対象は幅が広く、海洋波の研究から金融工学まで及ぶ。 |
| 電子計算機工学 |
| 本学科目は電子計算機工学のハードウェア(アーキテクチャ)。ソフトウェア、応用他、全般の領域を対象とするが、具体的にはアーキテクチャ、オペレーティング・システム、ニューラルネットワーク、画像の符号化、処理、認識、応用(制御、知識情報処理、人工知能)の研究を推進する。研究の推進に当たっては、必ず実験、シミュレーション、ソフト開発及び検証を含むよう研究、指導を行う。 |
| 計算機ソフトウェア工学 |
| 情報システムや組み込みシステムのソフトウェアを対象に、基礎技術から応用システムまでの研究を行う。特にオペレーティングシステムや分散処理ミドルウェアなどの基本ソフトウェア、ソフトウェアアーキテクチャやソフトウェア開発技法などのソフトウェア工学、ユビキタスコンピューティングやマルチエージェントシステムなどの応用システム、スケジューリングやディジタル信号処理などの基礎理論を主な対象とする。 |
| 画像工学 |
| 主として、人間が得る情報源の80%を占める視覚に関する研究を行う。具体的には、画像処理関連技術とコンピュータグラフィックス関連技術がある。画像処理関連技術には、画像そのものを人間が理解しやすいように編集する画像処理(Image Processing)と、画像の中に写る物体の認識を行う画像認識(Computer Vision)から成る。一方、コンピュータグラフィックス関連技術では、シミュレーション結果を可視化するビジュアライゼーション(Visual Computing)と、視覚だけでなく感覚なども統合した人間の五感を仮想的に実現する仮想現実感(Virtual Reality)がある。 |
| 知識情報工学 |
| 人のコミュニケーション媒体としての音声・画像・言語情報に関し、人工知能、パターン認識等の知的処理技術を用いた解析、学習、認識、理解に関する研究を行う。音声・画像情報に関しては、これらを介した人間の知識獲得過程の研究や、その応用としての学習・認識システムに関する研究を行う。言語情報に関しては、主に日本語の解析技術やその結果を利用した文書情報からの知識発見、検索技術等に関する研究を行う。 |
| 通信システム工学 |
| 次世代の携帯電話方式(移動通信方式)や無線LAN(Local Area Network)方式への適用を目指した超高速(ブロードバンド)無線パケットアクセス、高効率チャネル構成法、適応無線信号処理、無線信号伝送特性評価の研究を行う。また、無線技術に不可欠な電磁波の基礎的挙動を分析すると共に、これを無線通信システム構築に取り込んでいくためのモデル化手法、解析法、評価法などについて研究する。 |
| 集積化システム工学 |
| 情報ネットワークなどの情報エレクトロニクス分野の必須技術であるシステムLSIに代表される集積化システムに関する研究を行う。その中で装置や機器の性能の鍵を握る集積化アナログ回路の高性能化に関する研究を行う。具体的には、高性能アナログ信号処理技術やアナログ−デジタル変換技術、デジタル技術を駆使したアナログ回路の高性能化技術およびアナログ・デジタル混載LSI設計技術などの研究を行うとともに、センサネットなど新分野への応用に関する研究も行う。 |
大手電機メーカを中心に、情報及び通信関連産業の技術者及び研究者として就職する学生が大多数を占める。学校推薦と自由応募はほぼ半々の割合であるが、後追推薦など最終的には学校推薦を受けている割合が多い。また、学校推薦を受けている方が一流企業に就職できる割合が高い。近年の不況下で、就職氷河期時代と言われる中でも比較的良好な方である。














