研究室ガイド2011
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インターネット技術は現代社会を支える基盤技術としてますます発展している。このインターネット技術、さらにはインフォメーション・テクノロジー(IT)を可能にしているのが半導体を中心とするエレクトロニクスである。ITでは、情報の処理、記録、伝達が必須であるが、そのすべての局面で活躍しているのが半導体デバイスであり、したがって半導体デバイスの重要性は増すばかりである。この半導体デバイスの99%はシリコンという、類まれな半導体材料によって実現されている。シリコンナノ科学研究センターでは、ますます高まっている半導体デバイスの性能向上と新しい機能の創成の要求に応えるため、ナノ領域の科学と技術を武器に、研究開発を行っている。半導体デバイスの開発を通して、情報化社会の一層の高度化に寄与し、より安全で快適、そして便利で効率的な社会、すなわちユビキタス社会の構築に貢献しています。半導体は今では社会の隅々まで浸透していますので、この分野の知識は、エレクトロニクス産業は勿論、自動車、通信、さらにはサービス産業部門でも必要とされ、活用されています。電気電子工学科の量子・ナノデバイス研究室に所属する学生のうち、7、8名の学生がシリコンナノ科学研究センターで卒業研究を行います。ここでは多種多様な実験装置、それも高価な装置を使いこなして研究を行いますので、いろんな人達と上手に連携することが大変重要です。この連携を通じて、とてもいい友達関係、先輩後輩関係、そして師弟関係が出来ていくのがこの研究センターの大きな特徴です。笑顔と笑いが絶えない研究室で、研究の面白さを学びましょう。研 究 内 容社会との接点研究室の横顔シリコンナノ科学研究センター主な就職先(2010年3月・院生含む)主要電気メーカー、半導体メーカー、自動車メーカー、光学機器メーカー情報化社会を支える「半導体」研究ユビキタス社会の実現へ最先端装置を駆使した実践的研究 STEP1:研究室の特色 STEP2:研究室をさらに詳しく教 授白木 靖寛・丸泉 琢也小野 茂・桐生 昭吾岩松 雅夫・岡野 好伸吉田 真史准 教 授野平 博司講 師助 手瀬戸 謙修澤野 憲太郎堀越 篤史夏 金松学部生院 生男子35名男子21名 女子1名【主な卒業研究テーマ】●新しい半導体材料の開発 あたかも原子を一個一個操作しながら結晶成長する最新技術を応用して、シリコン系へテロ構造と呼ばれる新しい半導体材料を開発している。●新半導体デバイスの開発 シリコン系へテロ構造の特性を発揮した、高性能で新しい機能を持った半導体デバイスを開発している。ここでは、情報を電気的に処理するだけではなく、光として処理する新しい集積化デバイスの研究も進んでいる。●シミュレーション技術の開発 新しい材料やデバイスの開発には実験的な研究だけではなく、理論的研究もますます重要になっている。そこで、シリコンナノ科学研究センターでは、計算機の助けを借りたシミュレーション技術によって、半導体の研究開発を格段に効率よく進めることを目指した研究を行っている。総合研究所 研究室139

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