研究室ガイド2011
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宿谷研究室(建築環境システム)教 授宿谷 昌則学 部 生26名院 生3名【主な卒業研究テーマ】●昼光照明がもたらす明るさ感に関する実験●低エクセルギーによる採冷システムの研究●低エクセルギーによる採温システムの研究●自然共生建築が五感に与える影響に関する研究●涼しさ感に関する実測調査●温もり感に関する実測調査●温冷感覚と生活習慣・意識の関係に関する調査●建築環境教育プログラムの開発と試行主な就職先(2010年3月・院生含む)日建アクトデザイン、住友林業、鹿島建設、東芝 など都市システムコース自然のポテンシャルを活かした心地よい建築環境づくり建築物と人間の関係に新たな光をあてるメンバーの皆が高い問題意識を持つこと横浜キャンパス3号館 6F STEP1:研究室の特色 STEP2:研究室をさらに詳しくhttp://www.yc.tcu.ac.jp/~shukuya/壁や窓・床・天井などで囲まれた空間の内側に形成される環境は、私たちにとってもっとも身近な環境ですが、これを「建築環境」と呼びます。建築環境は、住み手である人にとって、ほどよく明るく、ほどよく温かく、ほどよく冷たく(涼しく)、また、きれいな空気で満たされ、ほどよく音が聞こえるようにする必要があります。ほどよい明るさや温かさ・冷たさとはどんな環境の状態なのか、それは地域の気象条件や社会条件とどのように関係するのか、また、ほどよい環境の状態をつくり出すのに、身近にある自然のさまざまなポテンシャルをどのように利用したらよいかを研究しています。具体的には、身近にある自然のポテンシャルをできるだけ利用するにはどうしたら良いかを熱力学の視点から、建築環境における人の感覚から知覚・認知・行動に至る一連のプロセスを生物学の視点から解明し、よりよい建築環境とは何か、それをどのようにしてつくっていったら良いかを研究しています。建築環境のほどよい明るさ・温かさ・涼しさをできる限り身近にある自然のポテンシャルを利用して調整する技術にかんする研究、誰にとっても身近な建築環境における人間の感覚と行動にかんする研究は、いわゆる省エネルギー・省資源などに貢献できる内容だと考えています。また、人の感覚・知覚・意識が環境形成とどのような関係にあるかというテーマは、建築物と人間の関係について、新たな視点をもたらすものと考えています。日本建築学会などでの研究発表のほか、建築設計者や一般市民向けの講座などでも積極的に考え方を紹介するようにしています。また、国際共同研究プログラム(低エクセルギー利用による暖冷房システムの開発研究)Low Ex NetやIEA/ECBCS/Annex49などでは中心的役割を果たしています。学生の主体的な活動を大切にしています。研究室のメンバーがディスカッションを繰り返していくことで、テーマの設定から、実験や調査・解析などに至るまでを積極的に行なっていくのが特徴です。その結果として問題意識の高い学生が育っていくからです。具体的には、3年生全員で、建築環境やその周辺に関わるテーマを決め、そのテーマについての小冊子(3年生だからこそつくれる教科書)をまとめ上げていくこと、4年生の最初の2ヶ月を使って「小さな研究プロジェクト」を纏め上げることを体験し、それらの成果に基づいて、卒業研究・修士論文に取り組んでいくことが大きな特色です。建築環境の研究を、熱力学(特にエクセルギー)の視点を取り入れて、また、人にかかわる生物学の視点を取り入れて行なっているのもユニークだと思います。研 究 内 容社会との接点研究室の横顔環境情報学科149

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