研究室ガイド2011
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講 師野田 昭宏学 部 生3名野田研究室(環境会計)【主な卒業研究テーマ】●日本企業による環境報告書開示の決定要因●環境会計情報の株価に与える影響●環境報告書発行における監査契約の機能●シグナリングとしての環境報告書発行コストの研究●経営者報酬プランと環境会計情報主な就職先(2010年3月・院生含む)横浜市(環境創造局)、明治安田生命、青梅信用金庫、セブンイレブンジャパン、NTTデータ経営コース企業の環境活動を会計報告に反映させる会計ルールの変化は企業の環境戦略を変える「環境」を企業活動の中に位置づける「会計」の眼を養う横浜キャンパス3号館 5F STEP1:研究室の特色 STEP2:研究室をさらに詳しく野田研究室は「環境会計」を研究しています。会計とは、会社や自治体、学校など組織の活動を貨幣数値で測定・報告する行為をさします。従来の会計報告は、組織活動に含まれる環境影響を十分に反映していませんでした。たとえば、土壌汚染や、温暖化ガスの排出、カーボンオフセットにかかわる企業取引を、どのように会計処理をしたらよいか未解決の問題として残されています。研究室では、これら環境情報を組織(主に会社)の会計報告の中に組み込むための会計ルールの設計をテーマに取り組んでいます。環境会計の報告が求められるのはなぜでしょう。環境情報を企業の会計測定のプロセスに含めると、報告される財務数値に変化が生じます。市場の投資家は、変化した財務数値にもとづいて企業価値を判断し、投資の決定に使います。このような投資家の判断を前提とすると、企業は、投資家から有利な決定をひきだすために、環境経営戦略を変化させます。いいかえれば、環境を考慮した会計測定ルールの設計は、測定される対象(企業)の行動を変化させ、環境負荷の小さな持続可能な経済活動を実現させる効果をもつのです。ゼミ生たちは、会計と環境の交わるさまざまなテーマに取り組んでいます。その中には、企業の環境保全コストや、電力会社の核燃料再処理会計、排出権取引の会計などが含まれます。ゼミ生に求められるのは、これらの研究を通じて、企業活動全体を把握しながらバランスよく、環境問題を考える能力を身につける点です。環境活動は、企業が取り組む数多くの活動の中のひとつです。「環境」に偏ることなく、他の無数に存在する企業活動の中に、バランスよく環境問題を位置づけ、財務数値で表現する能力を身につけること、ここにポイントがあります。あなたが、会計の眼から企業の環境活動を測定し、社会・組織に貢献することを目指しているなら、私たちと一緒に研究してみませんか。社会との接点研究室の横顔研 究 内 容環境情報学科165

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