研究室ガイド2011
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中村[雅]研究室(メディアと社会)主な就職先(2010年3月・院生含む)NTTデータ、日立製作所、三菱東京UFJ銀行、荏原製作所、鈴与、ニチアス、アローズシステムズ、警視庁、JA横浜、イーアクセス、NTTコムウェア、日立電子サービス株式会社、北海道旅客鉄道株式会社 などメディア・コミュニケーションコース情報化と社会、社会調査技法の研究人と情報テクノロジーの「いい関係」を目指す実証的なデータに基づく研究を重視横浜キャンパス3号館 5F STEP1:研究室の特色 STEP2:研究室をさらに詳しくhttp://www.yc.tcu.ac.jp/~masako情報化と社会…次々と新しい技術が提案される今日の社会。中でも情報テクノロジーは人間のコミュニケーションや社会関係を変えてしまう、とよく言われます。しかし一方で情報テクノロジーは、それが人間のコミュニケーションと深く関わるがゆえに、現在の社会のあり方に沿ってその中に溶け込み、融合していくのでなければ広く受容されることができないという側面もあります。本研究室では、現在進行形のこのダイナミックな同時生成のプロセスを、人々の生活行動や意識の変化と関連付けながら考えていきます。個人と情報テクノロジーが1対1で向き合う場面だけでなく、コミュニティや企業といった多くの組織での、現実の情報テクノロジーの受け入れ方、使い方を、人々の集合的な情報環境の構築という視点でとらえます。どのような優れた技術でも、それだけで無条件に社会に受け入れられるものではありません。たとえば手動タイプライターの時代に開発されたキーボード配列(QWERTY)は、一説によれば印字のバーが交差するトラブルを防ぐため「打鍵速度が速くなりすぎないように」設計されたと言われますが、そうした問題を考慮する必要のないワープロ・パソコンにも受け継がれています。より合理的で能率的な配列はいくつも提案されてきたのですが、それらは今のところ、いずれも広く受け入れられていません。研究者がラボで考え、技術的な合理性だけで提案しても、そのまま受け入れられるわけではないといういい例でしょう。そこには新たな習熟のためのコスト等、使い手側の要因があるわけですが、使い手にとって「よい技術」とは、このように実際の使用の状況の中に置かれて初めて評価されるものなのです。本研究室では、こうしたテクノロジーの使い手(ユーザ)の実践を分析し、人間の行動を社会的な文脈のなかで理解していきます。そこから社会や科学技術の望ましいあり方を提案できるものと考えています。本研究室では、実証的なデータに基づく研究を重視しています。方法論としては、計量的な社会調査法のほか、質的調査やオンライン調査、フィールドワークなどについても、それらの方法論的な意義を確かめながら活用していきたいという姿勢を持っています。社会調査の技法研究という側面からも、新たな方法の模索も含めて試行錯誤しながら一緒に考えていきたいと思います。社会との接点研究室の横顔研 究 内 容教 授中村 雅子学 部 生26名院 生1名【主な卒業研究テーマ】●市民デジタルアーカイブ活動の実態と変化●障害者にとってのノーマライゼーション:当事者、支援者、地域住民らからみた支援のあり方●街を語る権利は誰にあるのか:下北沢再開発論争にみる街の主体の捉え直し●ご当地グルメによるネットワーク形成と地域活性化●郊外論を超えて〜“内部”から見たニュータウン〜●高齢者の学びにおけるコミュニケーション●実践型メディアリテラシー教育●生徒の主体的な学びに及ぼす「見通し」と「振り返り」の効果:地震防災をテーマとする総合的学習●職場における情報機器利用とスキルの変化●ボーダーラインに立つ若者:労働問題と対人関係●書き手と読み手のコミュニケーション:オンライン小説におけるICTの影響●動画投稿サイトYouTubeを巡るコミュニケーション:投稿の類型化とユーザ・リアクション情報メディア学科182

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