研究室ガイド2011
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私たち人間は所属する集団や他者の影響を受けると同時に、自ら影響を与える存在といえます。本研究室では、個人が自分や他者(集団も含めて)をどのように認識しているのか、他者(集団)とどう関わりながら生きているのか、について、インタビュー、実験、質問紙調査などを用いて研究しています。在住外国人の異文化体験を知り、人々にそれらをどのように伝えれば在住外国人への関心や共感が高まるのか、といった異なる集団間のよりよい関係構築に向けた研究も行っています。2010年度は、説得的コミュニケーション(広告含む)、潜在認知、認知のバイアス、集団間関係、文化と心、在住外国人の適応の研究テーマに取り組んでいます。民族集団間の対立は、世界のさまざまな国や地域において、まさに社会の根底をも揺るがしかねない重要な問題として扱われてきています。1980年代後半以降、日本においても留学生や外国人労働者(日系人も含む)が急増し、これらの人々が家族で滞在し定住するケースも多くなっています。本格的な高齢化社会到来のなか、日本はますます外国人を受け入れていく方向にあると言えるでしょう。異なる価値観をもつ集団間の良好な関係の維持や構築は、メンバー同士が多く接触すれば解決する、という単純なものではありません。私たちの認知にどのような傾向があり、集団間が接触したとき、あるいは個人がある集団に入っていくときにどのようなことが起きるのか、についての考察を深め、どのような仕掛け作りが有効なのか、について考えていきます。皆さんには、活発なコミュニケーションを通じて信頼できる人間関係を築き、互いに協力してよりよい研究を目指す、そんな姿勢を期待しています。とはいえ、大学生活は研究だけではありません。夏合宿やゲームなど皆と一緒にいるからこそできることを楽しみ、明るく活気のあるゼミにしていきたいと思っています。山﨑[瑞]研究室(異文化間コミュニケーション)主な就職先(2010年3月・院生含む)NTTデータフィット、ティージー情報ネットワーク、伊藤ハム、日テレ・テクニカル・リソーシス、倉敷ケーブルテレビ、丸運、大学院進学 などメディア・コミュニケーションコース文化、集団、人間の関係を社会心理学的視点から探究異なる文化背景をもつ人々が地域社会に融けこむ仕掛けづくりを提案自分にとって「面白いこと」に敏感になり、研究を通して共に成長しよう!横浜キャンパス3号館 5F STEP1:研究室の特色 STEP2:研究室をさらに詳しく研 究 内 容社会との接点研究室の横顔【主な卒業研究テーマ】●外国人の母親が抱える問題についてのインタビュー調査●留学生と日本人学生の協働的活動とその効果●閾下プライミング効果の実験●錯誤相関の実験●留学生を対象としたドキュメンタリー制作●座席の位置が態度変容に及ぼす影響●内集団びいきのプロセス●企業ロゴマークの単純接触効果●行動したときと行動しなかったときの後悔の違い●ネットにおける「いじめ」准 教 授山﨑 瑞紀学 部 生30名院 生1名情報メディア学科185

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