研究室ガイド2014
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研究室をさらに詳しく主な卒業研究テーマ研究内容社会との接点研究室の横顔准 教 授信太 洋行学 部 生7名住宅生産とは一般に「住宅をつくること」を意味しており、設計や工事を包含した概念である。高度経済成長期においては、住宅の効率的な生産が大きな課題であったが、住宅空間が充足し、かつ人口減少社会に入った今日、住宅ストックの老朽化を防ぎつつ活用していくことが大きな課題となっている。更には、運用時の省エネ・創エネといった環境への配慮も求められ、住宅を取り巻く環境は大きく変化しようとしている。この様な時代の転換の中で、「快適で持続可能な都市生活を実現していくためのモノやサービスとは何か」を主要テーマに、実プロジェクトに触れながら学生自らが問題を設定し、その解決策を探る。1.都市の様々な建物ストックの利用を可能とするインフィル・システムの開発 建築空間が量的に充足し、かつ人口減少社会に入った今日、建物ストックの老朽化や陳腐化を防ぎつつ活用していくことが課題である。そこで、既存建築のインフィル(内装・設備)を、早く・容易に入れ替えのできるシステムを開発して、「所有から利用へ」という新たな豊かさの実現を目指している。2.住宅の環境調整装置としての外皮・開口部の開発 住宅のゼロ・エネルギー化のためには、熱的に弱点となる開口部のデザインが肝要となる。そこで、開口部の断熱性と自然エネルギーの取得を容易に選択できる構法を開発し、商品化に向けた検討を行っている。今の学生諸君は、抽象的・仮想的にものごとを考えていて、身のまわりのモノ・コトを観察分析し、そこから解決策を生み出す力が十分ではない。よって、研究室では、「モノから理論を考え理解する力」、「課題に即し理論に則りモノやサービスを構築していく力」がついていくような教育を展開していきたいと考えている。具体的には、「技術用語(ことば)、技術の社会背景、技術の適応性」を三本柱にして、技術の向こう側にある理論・原理の理解を目指している。研究内容社会との接点研究室の横顔住宅生産研究室快適で持続可能な都市生活を実現していくためのモノやサービスに関する研究「問題解決型アプローチ」によるモノの開発「モノ」から具体的に考え、解決策を生み出せる人材を養成等々力キャンパス2号館4階想定される主な就職先・進学先住宅産業・建設産業全般(ハウスメーカー、建設会社、設計事務所 など)、不動産、建材メーカー本研究室は、住宅生産を「構法計画」の視点で研究を進める。構法計画とは、「物としての建築の構成方法に系をつくること」であり、物として成立させるための生産面を考慮することはもちろんであるが、ここでは快適で持続可能な都市生活を実現するための「サービス面」からのアプローチも試みる。●循環型インフィルの開発●ゼロエネルギーハウスの実現に向けた開口部の開発●住宅の利活用や価値評価に寄与する3次元スキャニングの可能性に関する研究●住宅部品の点検・維持管理・交換に寄与する仕組み作りに関する研究197都市生活学科

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