産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業

活動報告

「〜産業界が求める力を知る特別講座〜 有価証券で読み解く仕事研究」が開催されました。

2015年01月26日

11月22日(土)及び29日(土)の両日、東京都市大学世田谷キャンパスにおいて「〜産業界が求める力を知る特別講座〜 有価証券で読み解く仕事研究」が開催されました。本講座では今までにない視点を学生が持つこと、与えられた課題に対してグループワークを通して意見をまとめていくことを目的に開催。世界的に企業や学生へ講演を行っているNPO法人楽学生活協会 代表理事の金子氏を講師にお招きし、有価証券報告書を使ったグループワークを交えながら企業研究の方法を講演頂きました。

日頃は社会人向けに投資に関するセミナーを開いたり、子ども向けのお小遣い講座などを開催している金子氏。そんな金子氏は、「投資と就活は非常に似ている」と語ります。投資する企業を選ぶのも、志望する企業を選ぶのも、その企業がどんな事業を手がけ、どんな業績をあげ、どんなビジョンを描いているのかを理解することが必要。それなら就活を迎えた学生も、投資家の手法を取り入れればいい、とのことでした。そんな金子氏が着目するのは、企業が提出する有価証券報告書です。学生でも入手可能な有価証券報告書ですが、その中に記入されている四つの数字に注目してほしいという話がありました。それは「売上(1年でいくら売れたか)、営業利益(営業活動で1年でいくら稼いだか)、一株利益(純利益では1年でいくら稼いだか)、株価の高低(市場の評価は?)」の四つです。

講座では実際に学生にも人気のある上場企業の有価証券報告書の中にあるデータシートを参照しながら、四つの数字をチェック。米国で個人投資家が株式を選ぶのに使用するSSG(Stock Selection Guide)を用いて作図し、過去の成長率や今後の予想成長率の分析を行いました。また、これらの数字をベースに、グループに分かれてディスカッションを実施。各グループが様々な視点からの意見を発表するなど、活発な議論が交わされました。「こうした視点で企業を研究していくと、その企業の方向性や強みなどが分かり、自分がやりたいことができる会社なのかも見えてきます。それは会社選びの非常に重要なポイントとなるし、そこで得た視点を面接時に説明すれば、企業の面接官にも強い印象を与えるはずです」と金子氏。今回の講座は、学生が課題を解決したり、企業を知っていく大きな力となるに違いありません。