研究室ガイド2011
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社会との接点水素燃料で上手に自動車を走らすために必要なことは何であるかを課題にして、水素自動車の実用的研究をしています。具体的には、燃料となる水素燃料の車載方法、圧送するための液体水素ポンプを含む水素燃料供給システム、水素高圧筒内噴射弁、大出力、高効率、無公害化水素エンジン、エンジン制御システム、水素燃料エンジンの燃焼研究、低公害化システム、液体水素燃料の研究、水素自動車の開発、水素の安全利用の研究を行っています。本学の内燃機関水素エンジンの研究は、1970年に始まり、本大学の学長であった古浜庄一先生とその当時の学生が地球環境問題と化石燃料枯渇化問題を同時に解決できる燃料として水素に注目しました。そして古浜庄一先生曰く、大学の研究は、将来の問題を予測して、社会が困ったときに解決策を社会に提示できることである。それ以来それを志す多くの学生が水素自動車の実用化研究開発に専念してきました。1992年に、水素利用に関する研究を幅広く実施するために「水素エネルギー研究センター」を設立しました。これまで40年間水素実用化のための研究を実施してきており、国内外でも水素自動車といえば東京都市大学(旧武蔵工業大学)といえるようになっています。これまで開発した水素自動車は、11台で、昨年水素エンジンミニバスの開発を完了、白ナンバーを取得し公道走行による実用運転実験中、加えて電子制御が可能なコモンレール方式高圧水素噴射弁を搭載した究極の水素エンジン開発に挑戦しております。水素エンジン実用化に必要な要素研究から自動車までを実施してきた世界でも唯一の大学研究センターです。内容は世界の第1線を進んでいます。よって、意のある学生が自然に集まって研究を実施しています。研究は、よい教育の手段であることから、入学したばかりの意ある1年生も研究への参加をしてもらっています。研 究 内 容研究室の横顔水素エネルギー研究センター教 授鈴木 勝正・百目鬼 英雄准 教 授山根 公高・伊東 明美鳥居 粛・和多田 雅哉学部生院 生男子10名男子9名【主な卒業研究テーマ】●低エミッション・高出力水素エンジンの実用化研究●高出力機関の低エミッション化燃焼方式と制御技術の研究●超高圧燃料噴射噴射弁の研究開発●高効率液体水素車載システムの研究開発主な就職先(2010年3月・院生含む)日産自動車、本田技研工業、富士重工業、武蔵工業大学博士前期(修士)・後期(博士)、タツノメカトロニクス、タチエス水素を燃料とするクリーンなエンジンとその要素技術の研究開発を行っている地球を温暖化・大気汚染化から守るために主要な研究を行っている水素エンジンの研究では、国内で最も長い歴史を持っており、1974年に日本で初めて水素自動車を走行させた STEP1:研究室の特色 STEP2:研究室をさらに詳しく総合研究所 研究室141

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