研究室ガイド2015
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研究室をさらに詳しく主な卒業研究テーマ研究内容社会との接点研究室の横顔自然科学科准 教 授堀越 篤史●素粒子の質量生成とヒッグス粒子●ニュートリノ振動のメカニズム●分子のカイラリティとトンネル効果●フォトニック結晶における超光速現象●半導体のバンド構造とキャリア輸送●光合成における効率的なエネルギー移動●生体高分子の機能解析●温室効果ガスと地球温暖化●太陽の内部構造とダイナミクス●宇宙の加速膨張とダークエネルギー●ブラックホールとホーキング放射●量子力学の不確定性原理自然科学が対象とする自然界は、電子やニュートリノといった素粒子から、原子、分子、生物、地球、そして広大な宇宙にいたるまで、幅広いスケールの階層構造を形成しています。電子の運動とサッカーボールの運動が異なるように、異なる階層では異なる物理法則がはたらくため、どのスケールでものを見るかによって自然界の風景はまるで違ってきます。 本研究室では、それぞれの階層において自然がどのように振る舞うか、そしてスケールを変えたとき自然の振る舞いがどのように変化するか、の2点を理論物理学を用いて研究しています。素粒子物理学、化学物理学、固体物理学、生物物理学、地球物理学、宇宙物理学など、物理学と名のつく分野はたくさんあります。これは、スケールを変えて別の階層に移っても、何らかの物理法則が必ず存在するからです。最近では経済物理学という、人間の社会的な活動を分析する物理学も登場しました。物理学は基礎的な学問ですが、広範な分野とつながりを持ちながら日々発展しています。その研究で身につけた思考法や解析法は、様々な場面で応用することができます。また本研究室では、材料開発やデバイス設計に必要となるコンピュータシミュレーション手法の開発も行っており、その方面からも社会の発展に貢献していきます。自然科学科のカリキュラムにある、数学、物理学、化学、生物学、地学の各分野を幅広く学んでおくことをお勧めします。それは、物理学が様々な分野とのつながりを持つ学問であり、卒業研究のテーマも、そのようなつながりの中で見つけて欲しいからです。またそうすることで、物理学の守備範囲も見えてきます。例えば生命とは非常に不思議な存在ですが、生物物理学で解明できることは生命現象のほんの一側面に過ぎません。自分の研究の意義を明らかにするうえでも、自然科学の各分野を一通り学んでおくことは重要です。研究内容社会との接点研究室の横顔超ミクロな素粒子から超マクロな宇宙まで、自然の多彩な振る舞いを理論的に研究理論物理学の研究で身につけた思考法や解析スキルは、様々な場面で応用可能数学、物理学、化学、生物学、地学を幅広く学んだうえで、理論物理学の研究を行う想定される主な就職先・進学先教員、学芸員、公務員、エンジニア(製造業、情報系、金融系、環境系)、大学院進学 世田谷キャンパス1号館3階基礎物理学研究室数理コース139

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