研究室ガイド2015
232/254

研究室をさらに詳しく主な卒業研究テーマ研究内容社会との接点研究室の横顔共通教育部物理教育部門本研究室はコンピュータと数学を用いる理論系の研究室で、研究内容は物理科学と情報科学をベースにしています。情報科学をベースとした計算手法の物理学への応用、特にナノ構造物質を中心に物質科学や物理化学との接点の問題の研究、逆に物理学をベースとした計算手法の研究などの基礎科学の研究を行っています。基礎科学の研究には、宇宙の神秘の解明、数学的な美しさの追求など、純粋に知的な興味から行うものと、将来の新技術の基礎やシーズを目指すという2つの立場があります。例えば2010年にノーベル物理学賞を受けたグラフェンの研究はすでに新しいトランジスタへの応用が始まっていますし、2009年の物理学賞は光通信、2007年は大容量のハードディスクの基礎となった研究です。本研究室では、後者の立場を目指しており、直接ナノ・テクノロジーに結びつく物理学、あるいは物理学以外の広範囲な分野でも役に立つ汎用的な計算手法を研究しています。基礎科学は、特許、技術移転、社会への提言などといった形で直接社会に還元できるものは多くありません。従って、研究の成果は国内外の学会、あるいは学術雑誌への論文といった形で還元しています。しかし、研究内容は、システムの最適な状態を探索する最適化問題、あるいは、新しい材料探索の出発点となる核生成などナノ・テクノロジーの領域と密接に関連しているため、研究成果は物理学に限らず、化学、生命科学、地球科学など自然科学の領域から材料工学、工業化学、工業数学などの工学分野まで様々な分野の基礎研究と関係しています。論語の中の孔子の言葉に「これを知る者はこれを好むものに如かず、これを好むものはこれを楽しむものに如かず」という言葉があります。物理学という学問の自由さ、また理論研究、基礎研究の自由さを生かして、興味を持った問題は例え物理学以外でも積極的に取り上げ、研究を楽しく面白くというスタンスで研究しています。●実数値最適化アルゴリズムの開発●物質科学、物理化学に現れる問題のモデル化とシミュレーション研究内容社会との接点研究室の横顔技術の基礎としての理論研究・基礎研究研究成果は論文の形で学会、学術誌を通して社会に還元研究を楽しく面白く主な就職先・進学先[2014年3月・院生含む]当該年度卒業生なし世田谷キャンパス1号館4階物理情報研究室教 授岩松 雅夫230

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です