研究室ガイド2015
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研究室をさらに詳しく主な卒業研究テーマ研究内容社会との接点研究室の横顔原子力研究所原子燃料がその発生源である原子力エネルギーは莫大であり、原子力災害は有ってはならない。原子力発電所を含む原子燃料サイクル、また原子力施設の廃止措置において、原子力は放射能及び放射線と不可分である。これらの公衆への安全性は法令、指針及び国内外の基準・勧告による規制で担保され、法令等は技術体系そのものである。原子力の放射線安全について、特に原子力施設等の現場での実践的な課題に着目した研究を行う。具体的には福島事故以降の改正原子力法令の調査・検討、福島事故による放射能の環境汚染及び被ばく状況の測定・評価、原子力施設の廃止措置、原子力施設・設備機器の放射線安全、国際放射線防護委員会勧告に基づく公衆防護や被ばく評価法の研究が挙げられる。エネルギー資源に乏しい我が国において、エネルギー安全保障の観点からも原子力は主要なエネルギー源であり、原子力のエネルギー発生源は原子燃料であるため、放射能及び放射線と不可分である。原子力の利用において、原子力災害はあってはならないが、福島事故により、大量の放射能が飛散し、地域住民及び国民に多大な影響を及ぼし、安全規制や原子力災害対策に大きな課題を突きつけた。廃止措置も含め、原子力施設及び燃料輸送の公衆への安全性を担保する臨界安全、人工放射能の定量及び放射線被ばくに関する具体的課題を外部機関との共同研究としても行い、原子力施設の現場において放射線安全の実務ができる人材を育成する。本研究室は原子力研究所で卒論及び修論研究を行っている。放射線安全の研究対象は原子力発電所と燃料輸送を含めたフロントエンドからバックエンドまでの原子燃料サイクル全てであり、放射線安全の観点を通し、燃料サイクル施設を個々に、また全体を理解する。放射線安全は原子燃料や放射能の核的特性に関する解析モデルと核データを用いたコンピュータによる数値解析と原子力研究所の特徴を生かした放射能を持つ試料等の測定を組合せ、また、日々の研究において、頭と体を動かし、成果は積極的に発表して、放射線安全の技術の本質を解析と実験の両面から身に着ける。●原子力法令改正に係る規則及び技術基準、原子力防災指針等の原子力災害対策の調査及び検討●福島第1原子力発電所の事故により放出された放射能に汚染された福島の土壌、森林及び河川の環境サンプルの測定及び被ばく状況の評価●環境水中の低濃度放射性セシウムの定量方法の開発・確率及び測定●環境放射線の測定からの自然放射線と人工放射線の定量分析・評価●都市大原研にある廃止措置中の試験研究炉「武蔵工大炉」の廃止措置を中心とした廃止措置に関する研究●濃縮、加工、原子炉、再処理施設及び使用済燃料輸送等の原子力施設・設備機器の放射線及び臨界安全の考え方及び特性に関する検討●ICRP勧告に基づく緊急時及び長期被ばく状況等の公衆放射線防護のための環境影響やその規制等に関する研究●ICRP(International Commission on Radiological Protection: 国際放射線防護委員会勧告)勧告に基づく内部被ばく評価法及び外部被ばく評価法の調査、コード作成及び被ばく評価研究内容社会との接点研究室の横顔原子力及び放射能の安全性を実践的課題から追求多試料多核種放射能自動分析装置を用いた放射能環境影響評価他機関との共同研究も行い、原子力及び放射能の安全性の向上に貢献原子力安全の実践的課題に対応できる技術者の育成原子力(核反応及び放射線、放射能)への強い関心と法令や原子力施設の事業許可を理解し、放射線安全を体得する意思主な就職先・進学先[2014年3月・院生含む]中部プラントサービス、JFEエンジニアリング、太平電業、三和工機、セントランス、本学大学院(工学研究科 共同原子力専攻) など原子力研究所教 授三橋 偉司准 教 授岡田 往子助 手羽倉 尚人技 士内山 孝文学部生院生男子4名男子3名http://atomsun2.atom.tcu.ac.jp/244

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