研究室ガイド2015
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研究室をさらに詳しく主な卒業研究テーマ研究内容社会との接点研究室の横顔機械システム工学科本研究室では、熱と流れに関連する様々なテーマにチャレンジしています。例えば流れについては、風洞実験とシミュレーションを行い、自動車など圧力抵抗の大きな物体(bluff body)の空気抵抗を低減する技術の開発を行っています。また、ファン等ターボ機械のエネルギー損失低減や騒音特性改善にも取り組んでいますが、これらはエンジンの冷却やキッチン内にこもった高温空気の排気に用いられるものであり、熱に関する知識も非常に重要です。さらに人体の温熱生理反応を予測する理論モデルを組み込んだ快適で効率の良い空調システム設計技術の構築や、血流と生理反応を考慮したシミュレーションにより脳動脈瘤破裂の診断法を確立する研究など、人の快適性や医療に関連した研究も行っています。すべての機械は、何らかの形で熱と流体に関わりをもっています。たとえば自動車。真夏の渋滞でエンジンがオーバーヒートしてストップする車がありますが、これは熱流体の知識に基づく冷却技術がいかに重要かを示す良い例です。一方、人体も熱も発生しつつ周囲から冷却されている点でエンジンと変わりがありません。代謝による産熱、血流による熱輸送、周囲の空気との対流熱伝達がアンバランスだと人は不快に感じ、ひどい場合は病気になってしまいます。逆に人体の温度分布や血流の様子から病気の診断に役立つ情報を得ることも可能です。このように熱と流体は非常に身近な存在です。「機械や人体に熱と流体がどのように関係しているか」を一つの体系としてとらえるのが熱流体システムという学問なのです。高精度の計測技術・シミュレーション技術は熱流体システムの研究において不可欠なものです。本研究室ではそのために妥協を許さずに物理現象を追究する姿勢を貫いています。これが学外機関や企業にも評価され、共同研究を多数行っています。●Bluff Bodyの空力特性のメカニズム解明●流体シミュレーションによる空力音予測手法開発●環境・人体間の熱平衡予測計算モデル開発●エンジン冷却ファン特性の高精度予測手法の開発●内臓脂肪量推定に関する研究●脳動脈瘤内の血流シミュレーション●数値シミュレーションによる赤血球の溶血評価手法の開発●非定常流れシミュレーションの高速化手法の開発研究内容社会との接点研究室の横顔車体空力、ターボ機械、人体など、熱と流れが関わる様々な研究課題にチャレンジこの世の機械も人体も、すべて熱と流体に関わりをもっている徹底的に追究する姿勢教 授郡 逸平 ・ 島野 健仁郎講 師永野 秀明学 部 生男子19名 ・ 女子1名院 生男子14名主な就職先・進学先[2014年3月・院生含む]トヨタ自動車、NOK、オーテック、大信精機、東芝エレベータ、メイテック、やまひろ世田谷キャンパス12号館2階熱流体システム研究室33

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