研究室ガイド2015
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研究室をさらに詳しく主な卒業研究テーマ研究内容社会との接点研究室の横顔原子力安全工学科本研究室では、わが国のエネルギー供給の中核を担う原子力発電システムが一層安全なものとなるよう、関連する基礎研究を推進します。人間が快適な生活を送るために体内を循環する血液を管理しているのと同様、発電システムを循環する水の流れに注目します。この水は冷却材と呼ばれて、もらった熱で沸騰して蒸気に形を変えながらタービンまで送られます。本研究室では、いろいろな場所での水と蒸気の多様なふるまいから重要なものを研究テーマに取上げ、熱および流体工学の学問的基盤を通して発電システムの安全設計の考え方、評価のしかた、工学的安全設備のしくみ、設備保全などの革新的な技術を追求し、大学レベルで安全性のさらなる向上に学術面から貢献します。福島事故以降も原子力発電は我が国の発電の一部を担う主流電源であるため、内外の研究機関・産業界との接触が多い研究室です。卒業した学生の大半は我が国ばかりでなく世界レベルで電力会社、原子力メーカ、原子力研究機関に就職後、第一線の技術者として活躍できる前途が待っています。そのためには専門技術の確実な習得が重要で、基礎学力重視で教育を推進します。適度な緊張感を持って楽しく研究が進められます。シミュレーションが進歩したとはいえ、熱流体の研究は現象を観察しながら計測・評価するのが基本なので、実験は欠かせません。たとえ規模は小さくとも、実験を含めた教育・研究を目指します。苦労して自作した装置の達成感が得られることもあるでしょう。気体と液体とが混合する二相流という流れは、まだまだ未知の領域が多く、ちょっとした領域でも世界最先端のレベルに到達できます。学生諸君に「夢」や「やりがい」を実感してもらえ、産業界が解明を期待するようなテーマが準備されます。●軽水炉内を循環する冷却材の熱的限界の素要因に関する研究●軽水炉の発電システムを構成する配管内で起きる気液二相流に関する研究●原子力発電所の事故を確実に収束させる受動的安全システムの研究●軽水炉内を循環する冷却材の熱と流れが材料に及ぼす影響の研究●軽水炉のシビアアクシデントで現われる熱流体挙動に関する研究研究内容社会との接点研究室の横顔原子力発電の主役である、「水」と「蒸気」のさまざまなふるまいの解明熱と流れの知識習得で、世界第一線のエンジニアへ実験を通して研究の楽しさの実感と、世界レベルの成果へ主な就職先・進学先[2014年3月・院生含む]東京電力、関西電力、中部電力、東芝、日立製作所、竹中工務店、酉島製作所、ワイ・デー・シー、進学(本学、東京工業大学)世田谷キャンパス10号館3階原子力安全工学研究室教 授横堀 誠一学 部 生男子4名院 生男子5名41

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