研究室ガイド2015
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研究室をさらに詳しく主な卒業研究テーマ研究内容社会との接点研究室の横顔建築学科本研究室では、建築物を構成する材料全般を取り扱っています。とくに、建物が丈夫で長持ちするか大きく影響するコンクリート、鉄などの構造材料を主体に研究しています。建築物が建築されてから年月が経つと、品質が劣化してひびわれたり、美観性が損なわれるなどの問題が生じてきますが、経年後の美観性の変化(エイジング)に関しても実験や調査を通して研究を進めています。これらの構造材料の耐久性は、地震や津波に対する建物の構造安全性とも深く関わっており、重要なテーマであると考えています。ほかに、リサイクル材料の利用など、地球に優しい建築材料の開発などについても研究を行っています。長期優良住宅の普及の促進に関する法律が施行されましたが、その基本方針として「いいものを作って、きちんと手入れをして、長く大切に使う」社会へ移行することが重要だと述べられています。このような社会を実現すべく、安全で長持ちする建物をつくるために、建築材料に関してナノからメートルの単位で幅広く研究に取り組んでいます。これまでの教員の成果は学協会の指針などに反映されており、社会に大きく貢献しています。また、循環型社会の構築が進められていく中で、建設業界のCO2排出量は比較的多く、これを削減していくために、環境負荷低減効果の高い材料の開発にも取り組んでいます。何をテーマに研究するとしても、楽しみながらやる、ということが重要だと思いますので、学生の皆さんには何事にも好奇心を持って、知らないことを積極的に探求する姿勢を持ってもらえたらと考えています。建物はすべて、建築材料からできています。使用する材料がどのような性質を持つか、どのように使うかは出来上がった建物の美しさや耐用年数、耐震性能などに大きく影響するので、構造やデザインなど、他の分野との関連性を考慮しながら興味を持って研究に取り組んでもらいたいです。研究内容社会との接点研究室の横顔各種建築材料の品質評価、高性能、高機能化、長寿命化手法の開発安全で長持ちする建築物をつくるエコな材料を考えるとりあえず動いてみる、他分野に興味を持つ主な就職先・進学先[2014年3月・院生含む]大成建設、東急建設、本学大学院、北海道大学大学院 など世田谷キャンパス4号館3階佐藤[幸]研究室建築材料工法●超高強度コンクリートの材齢初期における水和過程および 水分移動に関する研究●各種セメントを使用した高強度コンクリートの強度管理手法の提案●歴史的建築物の維持保存に関する研究●産業副産物のコンクリートへの利用技術の開発●鉄筋コンクリート構造物の長寿命化手法に関する研究●コンクリートの色調制御:色むら、エイジングによる色調変化に関する研究●セメント系建築材料の防耐火特性に関する研究准 教 授佐藤 幸惠学 部 生男子7名 ・ 女子2名院 生男子2名 86

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