研究室ガイド2016
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研究内容社会との接点研究室の横顔研究室をさらに詳しく主な卒業研究テーマ構造物を建てる際に、必ずその敷地の地下の状態を詳しく調べる必要があります。このような地盤調査の方法は既に数多くありますが、もっと迅速に・簡単に・正確に調べる方法はないか、を研究しています。これができれば、地盤災害から逃れる、あるいは事前に対策を打つことができます。また、対策方法も重要です。もっと廉価に地盤の性質を良くする方法を開発することができれば、同じコストでより広い範囲を守ることができます。つまり、中身が見えない地盤の問題を解決するには、まず調査して、結果に応じて適切な対策を選ぶことが重要です。液状化・斜面災害・老朽化土構造物など、対象範囲は拡大しています。本研究室ではこれらの方法を提案しています。本研究室では、多くの機関・企業と共同研究を行っています。その内、いくつかの研究が実を結びました。SDS試験は、ジャパンホームシールドと日東精工と共同で開発した宅地用の地盤調査方法です。宅地の沈下や液状化を事前に発見することができるため、様々な所で使われています。また、マイクロバブル注入工法は佐藤工業株式会社と共同開発した液状化対策技術で、“微細気泡を含む水を地盤の中に送り込むだけで液状化を防止できる”という優れものです。大規模な実証実験も完了済みで、実用化に向けて更なる改良に取り組んでいます。本研究室では、大学院生・学部学生を併せて、一人一テーマで研究を行っています。何事にも責任をもって対応する性質を身につけて欲しいことに加え、うまく行かない苦労と成功したときの喜びを体験してもらいたいためです。また、多くの機関・企業と共同研究を行っていて、学生が主に担当していることから、社会人である共同研究者にプレゼンしたり、議論したりする機会も多くあります。一方で、学内で行われる体育祭や、他大学の地盤系研究室とのソフトボール大会やバレーボール大会にも積極的に参加して、楽しみながらチームワークを作っています。年に一度開催される研究室のOB会には50名を超える卒業生が集まり、旧交を温めたり、就職活動の場となったりしています。「何でもやる、一生懸命やる」のが研究室のモットーです。地盤環境研究室■研究内容■社会との接点■研究室の横顔地盤を科学する─ 地盤調査、対策工法の開発役に立つ技術と面白い技術すぐやる、なんでもやる、一生懸命やる世田谷キャンパス10号館 2階主な就職先・進学先[2015年3月・院生含む]公務員、建設系コンサルタント、ゼネコン 他教 授末政 直晃准教授技 士伊藤 和也田中 剛学 部 生男子8名・女子6名院 生男子8名・女子1名【防 災 系】崩落斜面の安定性評価、トンネル崩壊現象の解明、横ずれ断層を受けた高盛土の安定性【構 造 物 系】沈下抑止のための発泡ウレタン杭の開発、土構造物の修復技術の開発、撃載荷を受けた杭基礎構造物の挙動【地盤改良系】薬液供試体の非破壊試験法、新しい機械式攪拌工法の提案、バブルシリカ工法の開発、セメント系改良土の固化遅延に関する研究、薬液注入工法の長期耐久性【環境・調査系】模型地盤用小型動的貫入試験機の開発、地下熱利用促進技術の開発、簡易孔内載荷試験方法による地盤沈下量の推定都市工学科92

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