- HOME
- トピックス一覧(お知らせ)
- トピックス詳細(お知らせ)
トピックス詳細(お知らせ)
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、本日予定されていた「令和元(2019)年度学位授与式」は式典を中止し、学科・専攻別に学位記の交付を行いました。
本来であれば、式典にてお伝えする予定であった 学長・理事長・校友会会長 からのメッセージを以下にお届けいたします。
学長メッセージ( 式辞 に代えて)
本学は、新型コロナウイルス感染症が急速に拡大している現状を鑑み、例年のような学位授与式の開催を取り止めました。学位授与式は人生における大きな節目であり、学生の皆さんはもちろん、特にご家族の皆様は、この日を心待ちにされて来られたことと拝察いたします。保護者の皆様やゲストをお招きし、皆さんの晴れ姿を見ていただき、一緒にお祝いをしたかったのですが、大変残念です。この新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、式典に参加される皆さんの健康と安全を最優先に考え、各学科・専攻別に学位記の交付を行い、卒業生・修了生と教職員のみの出席での開催と決定させていただきました。変則的な学位授与になりましたが、皆さんと、皆さんをここまで育て上げた保護者の皆様に、心からのお祝いを申し上げます。
さて、本年度は、大学院博士後期課程では、工学研究科で4名、総合理工学研究科で4名が修了し、博士(工学)の学位を取得しました。また、博士後期課程環境情報学研究科では3名が博士(環境情報学)の学位を取得し、合わせて11名が博士となりました。
修士課程では、工学研究科で4名、総合理工学研究科で228名、環境情報学研究科で17名の計249名が修士の学位を取得しました。
学士課程につきましては、工学部612名、知識工学部236名、環境学部142名、メディア情報学部191名、都市生活学部164名、人間科学部105名、計1,450名が学士の学位を取得し、東京都市大学を卒業いたします。
改めて、皆さんおめでとうございます。
皆さんはいよいよ社会人です。小学校から始まった、16年間あるいはそれ以上の長かった「学ぶ」世界から、自分自身で道を切り開きながら進む世界への船出です。まずは社会人としての自覚を持ち、責任のある行動をとることです。自分の力に自信を持ち、思いっきり力を発揮して、ご活躍ください。
これから先、皆さんにお話しするチャンスはあまり無いと思いますので、卒業生・修了生の皆さんへ私の思いを3つほど伝えさせていただきます。
その1つ目は「学び続けることの大切さ」です。もう卒業だ、修了だ、勉強は終わった、ではないということです。今、皆さんが持っている知識は、それほど長続きするとは思えません。例えば、1990年代に登場したインターネット、それに続くスマートフォンがもたらした社会の変化や経済効果は、その10年前には誰も予測していなかったでしょうし、当然、その知識なども存在しませんでした。
また、今までは、問題には正解がある前提で解く暗記型の学びが中心になっていたと思います。しかし、暗記したものはすぐに忘れてしまいます。真の学びはそうではありません。物事の本質を知ること、追求することが真の学びです。
これから直面するであろう、社会にある問題では、全てに正解があるとは限りませんし、正しいかどうかを誰も教えてくれません。大事なことは、物事の本質にどこまで迫れるかであり、そしてそこに至るまでのプロセスです。
2つ目は、「チャレンジが大切」ということです。私の好きなアインシュタインの言葉「Anyone who has never made a mistake has never tried anything new.」
日本語にすれば、「失敗を経験した事がない者は、何も新しい事に挑戦したことが無いということだ」となります。失敗を恐れず、チャレンジしてください。
出る杭は打たれる、と言われていますが、皆さんには、出る杭になり、打たれ、それに打ち勝って、伸び上がっていただきたいし、そこに新しい道が開かれます。チャレンジを続けることが大切です。
最後の3つ目にお伝えしたいのは、「人とのつながりを大切にする」ことです。AI、IoTの社会でも基本は人とのつながりです。決して、すぐ隣の人とインターネットを通してコミュニケーションを取るなどしないでください。生身でのお付き合いが大事です。出会いを大事にすること、その中で人生のメンターと思えるような人、生涯の友人と出会うこともあります。そのためには、世界中のたくさんの人と出会い、自分から進んでお付き合いすることを心がけてください。
日本経済新聞 朝刊の最後のページに「交遊抄」というコーナーがありますが読んでいるでしょうか。私は、毎朝、楽しみにして読んでいますが、いろいろな人がいろいろな出会いについて語っています。皆さんもぜひ読んでください。
皆さんが受け取る学位記のフォルダーに「一心」と書かせていただきました。禅語ですが、私の大好きな言葉です。すべてのことは心が原動力、自分の心を一つにして物事に立ち向かえば、必ずや相手を動かすことができるといった意味です。
世界が皆さんの活躍を待っています。まずは思いっきり自分を燃焼させてください。そして、困ったこと、迷うことがあれば、東京都市大学を訪ねてください。教職員はそれを待っています。
皆さんの人生が幸多いものであることを祈念して、皆さんを送り出すに当たってのメッセージとさせていただきます。
2020年3月19日
東京都市大学
学長 三木千壽
理事長メッセージ( ご挨拶 に代えて)
2020年3月19日に予定されておりました「2019年度東京都市大学学位授与式」につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止への対応といたしまして、卒業生並びに保護者の皆様の安全を鑑み、式典を中止とし、各教室での学位記の授与という方法で開催といたしました。
晴れの日に向けて準備をされていた卒業生の皆様、保護者の皆様、関係者の皆様にこのようなお知らせをすることは誠に残念ではございますが、何卒ご理解の上ご了承いただきますようお願い申し上げます。
本日、ここに、博士、修士および学士の学位を得られた皆さん、誠におめでとうございます。心から御祝申し上げます。
また、今日のこの日を待ちわびておられたご家族の皆様にも、心より御祝申し上げますとともに、学校法人五島育英会に対するこれまでのご理解・ご支援に対し、深く感謝いたします。
さらに、三木学長はじめ、親身になって教育・研究の指導に当たられた大学の関係者の方々に心から敬意を表する次第です。
卒業生、修了生の皆さんが、学位授与の日を無事に迎えることができたのは、ご両親様をはじめ多くの方々の長年に亘る支えによるものであります。そうした方々への感謝の気持ちをいつまでも忘れないようにしてください。
昨年の5月1日から、わが国は「令和」という新時代になりました。これまで元号の典拠としてきた中国古典ではなく、国書・日本古典から採用されたのは、確認できる限り初めてです。「令」には「神のお告げ」「上位者のいいつけ」「おきて」のほか「清らかで美しい」の意味があります。「和」は「丸くまとまった状態」のほか「日本」のことも指します。皆さんは令和最初の卒業生、修了生ということで、これも思い出のひとつとして心に残ることでありましょう。
さて、2019年のノーベル化学賞が、リチウムイオン電池を開発した旭化成名誉フェローで名城大学教授の吉野彰さんに授与されました。その業績は、情報化社会を支え、地球温暖化の解決にもつながる成果として高く評価され、「私たちの生活に革命をもたらし、人類に偉大な貢献をした」と称えられました。
受賞決定後、教授を務める大学の講義では、自身の経験から「失敗しないと絶対に成功はない」と学生たちに語られているそうです。また、「我々人類が自然現象の中で本当に理解しているのは、たぶん1パーセントか2パーセントくらい。チャレンジすれば必ず、誰かがとんでもないものを見つける、とんでもない発明をする。そういうことをぜひ伝えたい」と仰っております。
是非、皆さんには、この先もアグレッシブに学び続け、常に前向きに挑戦していく姿勢を忘れずに生きていってもらいたいと思います。そして、社会に貢献する人物であってほしいと期待しています。
わが国の最大の資源は人材です。日本人の勤勉さ・探究心・協調の精神は、いずれも世界に誇れる資質です。是非ともこれらの強みを継承・強化して一歩一歩着実に前へ進んでください。
卒業式は、英語で“Commencement”(コメンスメント)といい「新しい始まり」を意味します。皆さんの卒業証書・学位記は、「始め」であり、卒業後も生涯学び続け、知識、技能等を身に着けることを怠らないでいただきたいと思います。
現在、地球環境のみならず、政治・経済・社会構造において大きな地殻変動が生じており、特に科学技術システムの進展は、まさに驚異的であります。AIやIoT、SNSなど、ICTの凄まじい発展に伴って、情報というものの数とその流れるスピードは、恐ろしいほどに上昇し続けています。
皆さんには、この情報過多の時代、おびただしい数の情報の中から、常に信念を持って取捨選択を行い、真の情報を得るようにしていただきたいと思います。
最後に五島育英会の創立者である五島慶太翁の言葉を贈ります。俗に「なあにの精神」とも称されていますが、どんな困難にぶつかっても、「なあに、これくらいの事」と考え、常に信念をもって行動することの大切さを説かれています。
皆さんも、これからの人生において、幾多の困難や逆境に直面することがあるでしょう。その時に、是非、「なあにの精神」で立ち向かい、跳ね除け、自分の信じた道を突き進んでいただきたいと思います。
これからの新しい時代は、若い皆さんのものであり、皆さんが牽引していく時代です。健康に留意され、広い世界で存分に活躍されることを期待しています。皆さんの歩まれる人生が、実り多きものであることを心から祈念いたしまして、お祝いの挨拶といたします。
本日は誠におめでとうございます。
2020年3月19日
学校法人 五島育英会
理事長 高橋 遠
校友会 会長メッセージ( ご祝辞 に代えて)
ご卒業おめでとうございます。
校友会を代表して、お祝い申し上げます。
現役の学生さんは校友会の準会員ですが、これからは正会員になります。心より歓迎いたします。
皆さんは、秋の台風19号による世田谷キャンパス浸水被害により学年暦の変更や課外活動制限等、大きな影響を受けました。また、卒業が間近になった頃には、新型コロナウイルスの感染拡大により学位授与式の式典が中止になりました。この様に、大学生活最終年の秋から春に向けて思わぬ事態に遭遇された事は、生涯忘れない事案だと思いますが、「いつ何時、何が起るか分らない。」という身近な教訓として将来に生かしてほしいと思います。
昨秋の浸水被害からの復旧は、教職員の方々による献身的な活動に支えられました。学生の皆さんは、安全確保の観点から構内立入禁止となりましたが、卒業して社会に出てからは、皆さんも有事の際は当事者として解決に当る事になります。この様な時は、事に当ってうろたえず、毅然として自分の立ち位置と為すべき事を考えて迅速に行動する事が大切だと思います。
さて、我々の母校は2009年に校名を変更して「東京都市大学」となりました。皆さんは当然、東京都市大学の卒業生です。私は、1974年武蔵工業大学卒業ですので旧校名に愛着はありますが、CI(コーポレートアイデンティティ)戦略、ブランド戦略からは、「いつまでも工大では無いなあ」と思っていました。ところが最近、就職活動中の学生さんに「武蔵工(ムサコー)と都市大とどっちが良い?」と聞くと大多数が「武蔵工」と言うので驚いて理由を聞くと、会社訪問で都市大よりは武蔵工の方がずっと通りが良いと言うのです。大学がこれほど広報宣伝を行い、学長の話しや写真がメディアにとりあげられても、まだ武蔵工かとガッカリしました。
これは、我々卒業生が「昔は良かった病」にかかり、未来を目指した都市大ブランド構築への協力に油断があったのではないかと思いつきました。現状にギャップを感じたとしても、これが企業ならば、こうありたいとのイメージを、あたかも今のイメージの様にアピールして、皆でそのイメージを追いかけて努力するのではないでしょうか。
皆さんの多くは、これから最終学歴「東京都市大学卒」として社会を生きて行くわけです。在学中に大学のレベルを上げたか足を引っぱったかは別にして、これからは卒業生として大学に貢献しようではありませんか。各々の立場、時期、環境によって様々な協力が可能だと思います。
私は、卒業してから大学と疎遠となった期間が長く、その反省からえらそうな事を申し上げた次第です。
ここからはお願いになりますが、校友会は20代、30代の方々の参加を待ち望んでおります。各種行事への参加から、各委員会活動、学科同窓会の推薦による幹事会等があります。今までは卒業して就職し、中堅社員として多忙な日々を送る皆さんは、なかなか時間を作る事が困難な様でした。しかし、最近は終業後の校友会の委員会等への参加が可能となりつつある様です。一つは働き方改革の進展です。会社は長時間の残業を無くしてライフワークバランスを重視、人材採用の好転、業務の効率化を目指しています。もう一つは企業外活動により、社員が見識を広げる事を会社が期待しだした事です。さらに進めて、就業規則から「兼業の禁止」を外して副業を認めているのも目的は同様です。就職すると、その組織内での経験に限定されがちですが、多方面の多くの年齢層の方々と活動するのは有意義だと思います。この様な考え方から校友会活動に参加するのは如何でしょうか。
校友会には地方支部と職場支部があります。地方支部は殆どの道府県にあります。出身地に戻る方、転勤で地方に行く方は是非、地方支部の活動に参加して下さい。校友会ホームページ、校友会事務局にて詳細は分かります。卒業生の多い企業、県庁、市役所等には職場支部がありますのでご参加下さい。
5月16日(土)世田谷キャンパスにて校友会定期総会があります。映画監督本木克英氏(超高速!参勤交代リターンズ、空飛ぶタイヤ等)の講演会と懇親会が用意されておりますので、是非とも参加して校友会の雰囲気を感じ取って下さい。(但し、新型コロナウイルスの感染状況によっては中止となります。校友会ホームページで確認下さい。)
皆さんとどこかでお会いする事を楽しみにしております。
2020年3月19日
東京都市大学 校友会
会長 原口 兼正