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トピックス詳細(イベント・行事)
新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、「令和3年度入学式」は、一堂に会しての式典を行わず、所属する各キャンパスにおいて、学科・専攻ごとに、教室に分かれて実施しました。式典にてお伝えする予定だった 学長・理事長・後援会会長 からのメッセージを以下にお届けいたします。
学長式辞
本日は、コロナ禍のため、変則的な形で令和3年度の入学式を実施させていただきます。 本来ならば、世田谷キャンパスの体育館をメイン会場として、新入生の皆さん、ご家族の皆様、来賓の方々をお迎えし、入学式を挙行するところですが、残念ながらこのような形式となってしまいました。しかしながら、教職員全員が皆さんを歓迎していることに違いはありません。昨年度はこのような形の入学式もできませんでした。そのために、本日は、昨年度の新入生、今の2年生の皆さんにも、この入学式を案内しました。ウェブ上で出席していただいているものと思います。
昨年度は各学科に分かれての、しかも人数を抑えながらの学生証の交付と、オリエンテーションから、スタートしましたので、新入生には、本学に入学したことの実感がわき難かったことでしょう。第1クォーター、第2クォーターはオンライン授業でしたが、第3クォーターでは、コロナ禍の状況が好転しましたのでハイブリッド型授業として、キャンパスに来ていただきました。先の1年間は、満足感に乏しい大学生活であったことと推察します。
大学生活はキャンパスにあると考えています。いくらICT技術が進み、遠隔授業が進化したとしても、キャンパス生活なしの大学は考えられません。昨年は、このようなコロナ環境下での、教育のやり方などについて、いろいろと工夫しました。しかし、あくまで緊急対応であり、本来の大学の姿ではありません。新学期については、昨年の経験を踏まえて、講義やキャンパス生活に工夫をしていく所存です。ぜひ、皆さんからのinputもいただきながら、より良い大学を目指して参りたいと考えます。よろしくお願いいたします。
さて、東京都市大学の建学の精神は「公正」「自由」「自治」です。本学の前身の一つである武蔵工業大学は、1929年に武蔵高等工科学校として創立されました。この学校は、ある学校に在学していた学生たちが、「学びたい」と思う一心のもとに、自らが、支援者、教えてくれる人をさがし、それを受け止めた3名の創立者の熱意により創立された学校です。きわめて稀な形で創立された学校といえます。「公正」「自由」「自治」の建学の精神は、その時に定められました。
本学は学校法人五島育英会に所属しています。五島育英会は東急グループの礎を築いた五島慶太翁が初代理事長であり、この慶太翁が1939年に創立した東横商業女学校を源流とする東横学園女子短期大学と、武蔵工業大学とが2009年に統合して東京都市大学となりました。五島慶太翁が好まれた言葉「熱誠」(熱と誠)も、本学の教育研究のバックボーンとなっています。慶太翁は熱誠について、次のように記されています。「人の成功と失敗との分かれ目は第1に健康である。次には熱と誠である。体力と熱と誠とがあるならば、必ず成功する。」新入生の皆さんもぜひ、心の中にしまっておいてください。
さて、本日は、本学が、どのような方針で人材育成にあたっているのか、また、大学では、どのようにすれば有意義に過ごせるのかについてお話しします。皆さんに最初にお伝えしたいことは、自分から進んで、能動的に学ぶこと、それが大学生活成功の秘訣ということです。
本学では教育面でのBest Value Universityでありたいと考えています。これは、米国の大学等では、大切にする指標です。皆さんに対する教育の効果について、入学時(IN)と卒業時(OUT)で、どれくらい価値を高められるか、との観点での評価であり、いわゆる教育付加価値が最大の大学という意味です。
大学として、様々なプログラムを用意していますが、皆さんには、今まで経験したことのないほど、勉強をしてもらいます。そのつもりで、毎日を過ごしてください。今までの高校までの学びは、先生から与えられる、知識を伝達する形の教育でした。そのために必要なことは先生から与えられる、だったと思います。言ってみれば、受動的な学びで済んでいました。また、入試は、あるラインに到達すれば合格します。それに対して、大学では、何かを教えてくれるだろうといった「待ち」の姿勢では、何も手に入れられないことでしょう。また、どこまでやれば合格というラインもありません。
今、社会から求められている人材は、自分で問題を発見し、解決できる人材です。自分はどのようなことをやりたいのかをはっきりさせることです。まずは、皆さんの将来に対する夢を描いてください。そして、それをより具体的な目標にしてください。今日の入学式の記念として、自分はどうしたいのか、それをどのように実現するのかを考え、それを書いて保存することを提案します。目標を明確にすることです。
本日、この式には学部への入学者とともに大学院博士前期課程と、博士後期課程への入学者も出席しています。博士後期課程には社会人コースとして、仕事を持ちながら博士を目指す学生が含まれています。社会はより高いレベルの能力、知識を有する人材を必要としています。社会に出た後も、学び続けることが重要です。学部に入学した皆さんも、最初から大学院へ進学することを考えて学んでください。昔は大学4年間で十分な学びが出来ましたが今は違います。昔の大学4年間は今の博士前期課程までの6年間と考えて、自分の学びを組み立てる、設計することをお勧めします。本学では、学部、大学院を通して、世界で活躍できる、実践的な専門力を有する人材の育成を目的としています。急速に、大きく変化する社会、環境の中で、リーダーとして活躍できる、タフな人材が目指すところといえます。また、それを実現できるようなプログラムを用意しています。
皆さんへの2つ目のメッセージは、国際人になってほしいということです。本学が育成を目指す人材像は、実践的な専門力を持ち、世界中で活躍できる人材です。本学における国際人育成の入り口が、東京都市大学オーストラリアプログラム(TAP)です。このTAPは2015年からスタートしていますから、今年で6年目になります。駐日オーストラリア大使のアダムス様より、皆さんにビデオメッセージをいただいていますので、私の式辞の後、お聞きください。
TAPにつきましては、初年次200名、2年目230名、3年目250名、4年目、5年目は300人を超える学生が参加しています。近い将来には500名まで増やし、入学者の1/3が参加できるようにしたいと考えています。都市大生は英語が苦手、英語が苦手だから都市大に来たという人が多いのですが、これは自慢にはなりません。社会に出てから、英語を話さなければならない状況で、前の人の陰に隠れる、できるだけ眼をあわさないようにするというのは、最悪です。皆さんのこれからのキャリアで、大きなハンディキャップとなります。専門を学ぶ前に解消しましょう。本学は英語学校ではありません。しかし英語でのコミュニケーション能力は、国際人としての必須アイテムであり、高度な専門教育を生かすためにどうしても身に付けてもらう必要があると考えてのプログラムです。
3つ目のメッセージは、失敗を恐れずに、チャレンジしてほしいということです。私が常に心においているアインシュタインの言葉があります。それは Anyone who has never made a mistake has never tried anything new. 「失敗を経験した事がない者は、何も新しい事に挑戦したことが無いということだ」です。失敗できない、したくないからチャレンジを避ける、ではこれからの激動の世界ではサバイブできません。リスクを恐れず、未知の世界に飛び込んだ人間、学び続ける人間だけが、新しい発想を生み出し、未来を開くと考えます。チャレンジする気持ちが重要です。この都市大で、失敗を恐れずチャレンジしてください。
皆さんが充実した大学生活を送られることを祈念いたしまして、式辞といたします。
2021年 4月 2日
東京都市大学
学長 三木 千壽
駐日オーストラリア大使 ご祝辞
Hello everyone. My name is Jan Adams and I am the Australian Ambassador to Japan. I thank President Miki for the honour to join you on this special occasion.
皆さんこんにちは。駐日オーストラリア大使のジャン・アダムズです。本日このような機会を作って下さった三木学長に感謝いたします。
Congratulations on your admission to Tokyo City University. You have all studied very hard and you should be very proud of this achievement.
まずはご入学おめでとうございます。これまでの努力の成果を誇りに思ってください。
A university education is a real privilege. It will shape your future, help you to build life-long friendships and open new opportunities. I am very excited for you all.
大学教育は貴重な場です。将来や生涯の友情が育まれると共に、新たな機会が生まれます。私も、皆さんへの期待に胸が膨らむ思いです。
There is no doubt that it is a difficult time for everyone, especially students. My own son is experiencing this in an Australian university. COVID-19 has changed our lifestyles and the learning environment. But hopefully it has also helped grow our resilience and find creative ways to connect.
今はだれもがそうですが、特に学生の皆さんにはつらい時期です。私の息子もオーストラリアの大学でこのつらい時期を過ごしています。新型コロナは、私たちの生活や学びの環境を変えてしまいました。 しかし反面、私たちをたくましくし、人とかかわる新たな方法を開拓してくれました。
In our globalised world, language skills and international experiences are valued highly.
世界がグローバル化する中、外国語や海外での経験は重みを増しています。
If you do decide to study abroad, I would of course encourage you to consider the ‘Tokyo City University Australia Program’. This is a great opportunity for you to discover more about yourself and grow as person, through experiencing Australia’s vibrant culture and society.
留学を決めている方には、貴学のオーストラリアプログラムTAPをお勧めします。これはオーストラリアの生き生きした文化や社会での経験を通じ、皆さんが自分自身を知り、成長を図るためのプログラムです。
Unfortunately in recent times we haven’t been able to see the regular movement of students between Japan and Australia that we would like to see. Australia has been very successful in managing the pandemic, and when international borders are open again, students will be able to continue to enjoy the quality education we are known for, and in a safe environment.
今は残念ながら、日豪間の定期的な学生交流が十分に行えない状況にあります。しかしオーストラリアは、感染の抑え込みに成功しました。海外への自由な行き来が始まれば、皆さんは引き続きわが国の質の高い教育を、安全な環境の中で受けられるようになります。
I would have loved to have been with you in person today, but through this message I wish you every success for your studies at Tokyo City University.
本日は直接お会いできず残念ですが、皆さんが貴学でしっかりと学ぶのを応援するメッセージを送ります。
Thanks again and ganbatte kudasai!
がんばって下さい!
2021年 4月 2日
駐日オーストラリア大使
ジャン・アダムズ
理事長挨拶
令和3年度東京都市大学入学式は、新型コロナウイルスの感染拡大防止への対応として、新入生並びにご家族の皆様の安全・安心を第一に考え、式典は、午前の部、午後の部の2部制にて、事前に収録した映像を所属するキャンパスの学科・専攻毎に教室で視聴いただき、新入生と教職員だけで開催いたします。待ちに待った大学生活のスタートである入学式を楽しみにしていた新入生の皆様、そしてご家族の皆様、関係者の皆様に、このようなお知らせをすることは誠に残念ではございますが、何卒ご理解の上ご了承くださいますようお願い申し上げます。
改めて、新入生の皆さん、入学おめでとうございます。入学試験という難関を乗り越え、晴れてこの日を迎えられた皆さんを、教職員一同、心から歓迎いたします。そして、ご両親様をはじめ、ご家族の皆様におかれましても、さぞかしお喜びのことと存じます。
私ども学校法人五島育英会は、幼稚園から大学まで8つの学校をもって東京都市大学グループを形成し、約1万2000名の学生・生徒を擁し、多くの先輩方は社会の様々な分野で活躍されています。東京都市大学グループは、各学校が培ってきた歴史と伝統を礎に教育事業を展開しております。「自立」と「グループの融合」によって新たに生まれる強力な「総合力」を最大限に発揮し、すべての学校が「未来志向」という価値観を共有しながら、これまでの常識とは異なる時代が求める新しい視点と発想で「健全な精神と豊かな教養をもって、国際社会で活躍する有為な人材」の育成を目指しております。
さて、現下の社会では、予想を上回るスピードで少子高齢化が進行する一方、自然災害・ウイルス等の予期せぬ脅威に的確に対応していかなければなりません。また、IoTやAⅠの発展によるソサイエティ5.0・超スマート社会の到来も予測されております。更に、SDGs(持続可能な開発目標)・世界を変えるための17の目標による「誰一人取り残さない」社会の実現のために教育機関としてはもちろんの事、学校法人としても貢献していく必要があります。その他にも、高等教育の無償化、大学入学共通テストへの移行、大学における入学定員の厳格化等があり、教育を取り巻く環境は年々厳しくなっております。
このような環境の中、東京都市大学がアイデンティティを確立し、より一層社会に貢献するためにも、持続的発展に向けた将来ビジョンを策定し、その達成に向けた施策を各構成員が力を結集させて計画的に行動を推進していかねばならないと考え、本学の強み、特色、抱える課題及び競合他大学の状況を把握するとともに、中長期的な視点から将来ビジョン達成のため「アクションプラン2030」を策定しております。社会がどのように変わろうとも、時代の変化に即応しながら進化し続け、優れた実践力、専門力、そして国際性という揺るぎない価値を備えた学生を育成して行くために、改革を続けております。本日入学された皆さんをはじめ在籍する全学生が、本学での学びによって、より多くの成果、満足感を得られるよう、教職員が一丸となり取り組んでまいります。
これからの学生生活は自分自身の責任で、自分の時間をコントロールできる、長い人生の中でも極めて貴重な時間です。それだけに明確な自覚と強い意志を持ち、如何に過ごすかが今後の人生を左右するといっても過言ではありません。学生の本分は学ぶことにあります。又、大学は同じ志を持つ者が切磋琢磨してお互いを高め合い、磨き合う場でもあります。是非多くの友人と互いに学び合い、生涯の友を見い出してください。そして出来るだけ多くの書物を読み、リベラルアーツを学び、教養を深め、物事の本質を見極める能力を養い、人間の幅を広げてください。
大学院に入学される方は、更に深い学識を身につけ、専門分野における研究能力や高度の専門性を養うとともに、広い視野に立って社会性の涵養に努めてください。そして、常に社会に貢献する意識を大切にして、日本国内に留まらず国際的に協働・協調して、持続的に発展できる、平和で豊かな社会の実現に向け、努力してください。今日から新たな環境のもと、まずは、健康を第一に確保することを忘れないでください。体力は全ての活動の基盤であり、身体的な能力だけでなく、精神面の充実にも大きく関わっています。
東京都市大学グループの学園歌は「夢に翼を」といいます。
皆さんには、夢を実現するために、ぜひ自分の力を信じ、仲間とのつながりを大事にして、強い翼を育ててください。学園歌には、ただ憧れているだけでなく強い翼を育てることが肝要であるとのメッセージが込められております。本学での学びや経験により強い翼を育て、それぞれの夢の実現に向けて雄飛することを期待しています。
結びに、心身とも健全な、充実した楽しい学生生活を送られますことを心から祈念いたしまして、私からの祝辞とさせていただきます。
本日は、誠におめでとうございます。
2021年 4月 2日
学校法人 五島育英会
理事長 高橋 遠
後援会会長ご祝辞
新入生の皆さん、入学おめでとうございます。また、御両親をはじめ保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。東京都市大学後援会を代表いたしまして心から皆様を歓迎いたします。
本学の後援会は、在学生の保護者の皆様を正会員として構成されています。大学の教育方針に則り、大学と保護者との連携を緊密にして、子女の修学、学生生活の向上を図り、また大学を後援して、その発展に寄与するとともに、会員相互の親睦を図ることにあります。主要な事業活動としては、新入生研修行事の「フレッシャーズ・キャンプ」や大学行事の体育祭・学園祭と課外活動の援助、例年9月から大学と共催で行われる「大学と保護者との連絡会」等が中心です。本学をよく知ってもらうためにも、ぜひ参加して頂ければと思います。
また、課外活動での優れた成果に対し、「学生表彰」や「後援会長賞」などの表彰もあり、入学から卒業にいたるまでの幅広い支援事業を展開しています。保護者の皆様には、後援会のホームページや年2回送らせて頂く会誌のTCU-COMをご覧ください。更に新入生の保護者の皆様の中から、評議員として後援会にご協力頂ければと思います。事務局からの依頼がありましたらぜひ参画をお願いいたします。
しかし現状では、希望に溢れた学生生活のスタートが、コロナ禍の中では一変し制約された状況におかれています。昨年同様 新入生の皆様には試練が続きますが、在学生・教職員・保護者の方々と三位一体となり、卒業時には良き思い出になるよう乗り越えて行きましょう。
新入生の皆さんにこの4年間で期待すること!!!
産業界は「働き方改革関連法」の施行から2年が経ち、「新たな価値を創造する働き方」を目指し、昨年のコロナ禍のなかで、一段と加速しています。生産年齢人口の減少が続く中で、労働環境の改善は日本における喫緊の課題となっています。この改革を推進するためにも皆さんの柔軟な感性が必要になります。学問・知識を身につけ教養を高め、新たな社会環境を創造し、改革の中枢を担う人材として活躍することを期待します。ぜひこの逆風を糧として次のスパイラルアップに繋げてください。
令和の時代に期待される社会人は、柔軟な感性を持つ人材であり、ワークライフバランスやダイバーシティーを理解できる人材が必要になります。そのためにも、大学の特色であるTAP(国際人材育成プログラム)の参画や学業以外で見聞を拡げるためにも、クラブに所属して、学部・学科・学年の異なる同級生・先輩・後輩とともに同じ目的を持ち、多くの方々と共有する時間の中で活動してください。一人ではできないことも仲間と一緒ならできます。ぜひ充実した学生生活を送ってください!!!
本学における4年間が、皆さんの将来にとって素晴らしいものとなりますよう、心から祈念しましてお祝いの言葉といたします。
2021年 4月 2日
東京都市大学 後援会
会長 土屋 良直