TCU Research Directory 2023
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CASE 05Research Center宇宙科学研究センター宇宙をテーマに理工連携・文理融合の研究・教育を展開ロケット�人工衛星および望遠鏡を活用した理工連携の宇宙科学研究と、それを利用した文理融合の宇宙教育▪ 理工学部 自然科学科 准教授 津村 耕司 ▪ 理工学部 機械システム工学科 教授 宮坂 明宏 / 准教授 渡邉 力夫▪ メディア情報学部 社会メディア学科 教授 小池 星多 ▪ デザイン・データ科学部 デザイン・データ科学科 教授 髙橋 弘毅(センター長)TCU Research Directory 2023 9宇宙科学分野の多岐にわたるテーマを追求それぞれの研究課題で着実に成果を発揮 本研究では、①宇宙最大の爆発現象であるガンマ線バーストを観測し、最初の星形成とブラックホール誕生の瞬間を探求する、②小惑星探査機「はやぶさ2#」による黄道光の観測を通して、太陽系内を漂うダスト(惑星間塵)の3次元分布を探る、③岐阜県飛騨市の大型低温重力波望遠鏡による国際的な重力波観測研究活動に対して、新たなデータ解析手法を開発・提供する、④世田谷キャンパス校舎屋上に望遠鏡ドームを設置し、研究と教育に活用する、⑤東京都市大学宇宙科学教育コミュニティ(TAC)の一環として、超小型衛星TCU-01を開発し、単独での打ち上げを目指す、⑥同じくTACの一環として、ハイブリッドロケットを開発、製造、打ち上げを実施する、など多岐にわたるテーマに取り組んでいます。 現時点では、①ガンマ線バースト観測衛星「HiZ-GUNDAM」がJAXAの正式なミッションとして選定されることを目指し、搭載装置の開発を進めています。②計画通りダストの観測を実現し、初期成果をが論文として公開されました※。③「東京大学宇宙線研究所との学術連携に関する覚書(学術交流協定)を2023年更新し、研究を継続中です。④屋上望遠鏡の設置を終え、今後の学生教育、研究に活用する方途を検討中です。⑤⑥超小型人工衛星とハイブリッドロケット開発を継続中です。 宇宙科学は、多様な学問分野と密接に関連する総合科学であり、学際研究の舞台です。たとえば本研究のテーマの1つである「宇宙の誕生や進化を天文観測により解明する」という目的を完遂するには、人工衛星に搭載する宇宙望遠鏡での観測が不可欠で、自ずと人工衛星やロケットに関する宇宙工学的な知見、理工連携の学際的な研究体制が必要となります。都市大の力を結集して、宇宙科学の研究・教育に邁進していきます。JAXA研究紹介サイト ※ 論文URL https://www.isas.jaxa.jp/home/research-portal/gateway/2023/0822/「はやぶさ2」での観測のイメージ(イラスト:木下真一郎)

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