TCU Research Directory 2023
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小コバヤシ林 亮リョウタ太准教授112 TCU Research Directory 2023非酸化物セラミックスの低温焼結と組織制御セラミックス / 複合材料 / 焼結プロセス / 組織制御研究テーマキーワード理工学部 応用化学科固体材料科学研究室(無機材料化学)研究室HP研究者情報最近の研究テーマ加圧しながら直流パルス通電加熱する放電プラズマ焼結(SPS)と新規な低温焼結助剤を駆使して、パワーデバイス用の放熱基板材料として重要な窒化アルミニウム(AlN)セラミックスの低温・短時間焼結プロセス化を進めています。また、ウィスカー状のAlN粒子を金属アルミニウムを含むメルトから合成し、AlNセラミックスの高性能・高信頼性化に必要な組織制御や低熱合金材料への熱伝導性付与に利用する試みを進めています。さらに、AlNやSi3N4などの窒化物をホストとした耐環境性の蛍光体の作製など、光機能材料や発光デバイスの開発に貢献する研究開発も行っています。研究内容と目指すもの炭化物や窒化物などの非酸化物は、強固な化学結合に起因する強度や耐熱性、耐食性を示すだけでなく、多種多様な化学組成や構造による特異な機能を発現することから、最先端の産業分野を支える材料の一つとなっています。しかし、緻密な焼結体や単結晶を得るためには高温・長時間の熱処理が必外部資金• 基盤研究(B)「窒化アルミニウムウィスカーをホストとした高熱伝導・高信頼性蛍光体の開発」(R4-R6)• 科学技術振興機構A-STEP(機能検証フェーズ)「ハイパワー・高信頼性白色LED照明を実現する窒化物焼結蛍光体の開発」(R1.9-R2.11)要であり、微構造や特性の設計制御も発展途上といえます。上記の問題点を踏まえ、非酸化物の作製プロセスの省エネルギー化・省力化を進めるとともに、化学組成や結晶構造の制御を行うことで微構造や特性の制御を行い、これまでにない材料・プロセス・デバイスの創出を目指しています。• 挑戦的研究(萌芽)「金属メルト常圧窒化法により合成した窒化物針状単結晶の光機能材料への展開」(H30-31)• 若手研究(B)「低温・短時間焼結プロセスによる高性能・高信頼性AlNセラミックスの作製法の確立」(H27-29)技術の特徴加圧通電焼結プロセスと低温焼結を促進する助剤を利用し、優れた耐環境性を持つ窒化物セラミックスの低温・短時間焼結を可能にします。また、ウィスカー状の窒化物粒子を利用し、セラミックスや合金材料の信頼性や熱伝導性の向上を図ります。技術の用途• パワーデバイス用放熱絶縁基板• 高温構造材料および耐火物• 金属や高分子材料に添加する高熱伝導フィラー・分散強化材• LEDやレーザーなどの高輝度光源用の蛍光体企業等との連携可能テーマ• 非酸化物をはじめとした難焼結性セラミックスのプロセッシング• 金属-セラミックス複合材料の作製と組織制御• 無機系耐環境性蛍光体の開発知的財産権・関連論文情報・著書• 小林 亮太 他、粉体工学会誌、Vol.53、2016、820-823• R. Kobayashi et al, J. Ceram. Soc. Jpn., Vol.124, 2016, 1161-1163• R. Kobayashi et al, Adv. Powder Technol., Vol.27, 2016, 860-863• R. Kobayashi et al, Ceram. Int., Vol.41, 2015, 1897-1901

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