TCU Research Directory 2023
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白シラキ木 尚ナオト人教授TCU Research Directory 2023 131球状黒鉛鋳鉄の疲労強度に及ぼす欠陥寸法の影響金属疲労 / フラクトグラフィ / 欠陥 / X線CT研究テーマキーワード理工学部 機械工学科機械材料研究室研究室HP研究者情報最近の研究テーマ球状黒鉛鋳鉄は、機械構造物や自動車部品など、様々な箇所で使用されていますが、下の写真のような凝固の際に生じる鋳造欠陥の影響は無視できません。疲労試験を行うことにより、破壊起点となった試験片内に存在する欠陥寸法を測定し、疲労強度に及ぼす欠陥寸法の影響について研究しています。最近はX線CTを用いて非破壊的に材料内部の欠陥を検出し、その欠陥寸法から疲労限度を推定する手法も研究しています。研究内容と目指すもの金属材料は様々なところで使用されています。機械構造物は、まれに破壊事故を起こしますが、その大半は、「金属疲労」によるものです。もちろん、機械構造物は破壊しないように設計されていますが、特に金属疲労については、技術的な見逃しや材料毎にその挙動が異なるなど、いまだに解明されていない点外部資金• 平成21年4月~平成23年3月:経済産業省・地域イノベーション創出開発事業.• 基盤研究(C),課題番号16K06815,非破壊的手法を利用した球状黒鉛鋳鉄の疲労限度予測法の確立,平成28年度~平成30年度.• 民間企業からの受託研究も数多くあります。我々は、様々な条件下で金属材料の疲労試験を行い、その挙動について明らかにしています。また、破断した試験片を電子顕微鏡などで観察することにより、破壊の要因を明らかにしています。技術の特徴機械構造物の破壊事故の多くは、金属疲労によるものです。技術的な見逃しや新素材使用による、解明されていない現象も数多くあります。様々な条件下で金属材料の疲労試験を行い、試験後の破面を観察することにより、破壊の要因を明らかにしています。技術の用途機械構造物や自動車部品等に用いられる球状黒鉛鋳鉄は、鋳造欠陥の影響は無視できません。疲労試験により、破壊起点となった試験片内部に存在する欠陥寸法を測定し、疲労強度に及ぼす欠陥寸法の影響について明らかにし、製造や設計に役立つデータを提供しています。企業等との連携可能テーマ• 各種金属材料の評価試験(引張試験、硬さ試験、疲労試験、疲労き裂進展試験、衝撃試験等)• 機械構造物のフラクトグラフィ(破面解析)とその破壊要因の究明知的財産権・関連論文情報・著書• N.Shiraki et al., Material Transactions, Vol.57, No.3, p379-384(2016).• 白木尚人他5名,鋳造工学,Vol.91,No.5,p264-p269(2019).

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