TCU Research Directory 2023
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関セキグチ口 和カズマ真准教授複数の小型無人航空機の自律分散制御実験の様子140 TCU Research Directory 2023ドローン群の非線形分散制御制御工学 / 非線形制御理論 / 劣駆動システム / 厳密な線形化研究テーマキーワード理工学部 機械システム工学科高機能制御研究室研究室HP研究者情報最近の研究テーマ階層型線形化という新しい厳密な線形化手法を開発し、誘導電動機やドローンの動特性が厳密に線形化可能であることを明らかにしました。この技術をもちいて、より効率の良い電動機の駆動方法や、ドローンであれば機体単体の運動性能向上だけでなく、内部状態を含む状態推定問題やシステムの物理パラメータの同定問題、制御則のロバスト化、さらには今後フィールド調査などで利活用が期待されるドローン群に対する分散制御システムの構築などを目指し研究をおこなっています。研究内容と目指すもの我々を取り巻く多くの機械システムは非線形な動特性を持ちます。対象の動特性を正確に表現するためにこの非線形性は必須ですが、非線形な動特性のままでは解析や制御系設計において見通しが悪くなります。そこで私の研究では非線形な動特性を近似することなく、扱いやすい線形な動特性に変換外部資金• 基盤研究(C)「自然変換に基づく自然な制御システム表現の探求」(R5-R7)• 基盤研究(B)「形式手法と融合したクープマン・モデル予測制御の研究」(R5-R7)• 基盤研究(B)「歩行群集の非定常特性に着眼したグランドビークルによるアクティブ人流制御手法」(R5-R7)• 基盤研究(B)「動的環境の実時間SLAMの実現」(R1-R3)する手法を研究しています。近似の無い線形化によって、内部状態を含む状態推定問題やシステムの物理パラメータの同定問題、制御則のロバスト化などにも応用が期待でき、これまで自動化が難しかった機械やロボットの自動化・高機能化を推進しています。• 若手研究(B)「UAVボクセルによる3次元配置ディスプレイに向けた基礎研究」(H27-H29)• 基盤研究(B)「劣駆動システムの解析と非安定化運動生成」(H25-H27)• 若手研究(B)「3次元飛行システムの部分的アクチュエータ故障に対するフェイルセーフ構築」(H24-H26)• 基盤研究(B)「相対次数構造に着目した劣駆動システムの解析と制御」(H23-H24)技術の特徴階層型線形化という技術によって、重ね合わせの理が成立しない、多くの非線形な動特性を持つシステムをその動きの本質を失うこと無く、線形な動特性へと変換できるようになります。これにより解析・制御系設計の見通しが良くなり、ダイナミックな動きを自在に生成することができます。技術の用途機械システムをはじめ、一般に制御したい対象の多くは非線形な動特性を持っていますが、それらの多くを本技術で線形な扱いやすいシステムに変換することができます。特に平衡点近傍での運動解析・制御系設計では物足りないという非線形性の強いシステムに対して高い効果が期待できます。企業等との連携可能テーマ• 機械系などの非線形システムの運動解析及び制御系設計• ドローンを用いたフィールド調査用動作生成• 車両やトラクターなどの運動制御・モデル同定知的財産権・関連論文情報・著書• Wataru Eikyu, Kazuma Sekiguchi, Kenichiro Nonaka, Differential Flatness Based Parameter Estimation for a Suspended Load Drone, Journal of Robotics and Mecha-tronics, Vol. 35, No.2, pp. 408-416, Apr 2023• Kazuma Sekiguchi, Sota Wada, Kenichiro Nonaka, Active sensing control improving SLAM accuracy for a vehicle robot, Artificial Life and Robotics, Vol. 28, pp.208–216, Nov 2022

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