TCU Research Directory 2023
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稲イナガキ垣 具トモユキ志准教授方向定位ブロックの敷設による視覚障害者の横断パフォーマンスの改善効果TCU Research Directory 2023 165都市交通における課題解決に向けた計画手法の提言都市交通計画 / 交通安全 / ユニバーサルデザイン / 公共交通研究テーマキーワード建築都市デザイン学部 都市工学科計画マネジメント研究室研究者情報最近の研究テーマ視覚障害者の道路横断を支援するツールとして提案している「方向定位ブロック」の実証研究を実施しています。障害当事者による現場実験を行い、ブロックの敷設による安全性の向上効果やユーザビリティなどについて実際の歩行実態に基づいて分析しています(国分寺駅北口駅前広場)。そのほか、視覚障害者の踏切事故防止対策の提案に向けた実験(世田谷区内)、商業地域の特性に馴染んだユニバーサルデザインの展開手法の提言(下北沢駅周辺)、持続可能な地域公共交通の実現に向けた市民参画の在り方の研究(三鷹市内)、都市におけるシェアサイクルの利用実態把握(練馬区内)、軽度認知障害ドライバーの運転行動分析による安全性評価(沼田市内)など、行政や企業とともに実践的な研究を進めています。研究内容と目指すもの誰もが住みやすい都市づくりに向けて、「交通」を軸とした政策の提言を目指し活動を展開しています。道路の交通安全対策、交通安全教育・啓発、都市交通のユニバーサルデザイン、地域公共交通の計画・評価、自転車の利活用といった、市民の日常生活と密接にかかわる交通を対象としています。都市で活動す外部資金• 道路政策の質の向上に資する技術研究開発「車道基本の自転車通行環境整備による交通事故特性と新たな道路交通安全改善策の提言」(2021, 分担)• 科学研究費補助費(基盤研究(B))「オリンピックを契機とした新観光者層指標と観光施設経営ロジックの解明」(2020, 分担)• 公益財団法人三井住友海上福祉財団 研究助成(交通安全等部門)「軽度認知障害に関する免許返納判定に基づく運転継続支援・モビリティ環境順応プログラムの構築に向けた基礎的研究」(2020, 代表)• 公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団 ECOMO交通バリアフリー研究助成「視覚障害者の道路横断時の方向定位を支援するツールに関する実証研究」(2020, 代表)• 一般財団法人日本デジタル道路地図協会 研究助成「大規模災害時における支援物資輸送のための道路のアクセス性解析」(2016, 分担)• 科学研究費補助費(基盤研究(A))「我が国の自転車通行システムの整序化へのコンセンサス形成戦略」(2016, 分担)• 公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団 ECOMO交通バリアフリー研究助成「競技場・スポーツ施設利用時のアクセシビリティ向上に関する研究」(2015, 分担)る人々に向き合いながら、現場が抱える様々な交通問題の解決のために、実践的な提案に資するエビデンスを獲得すべく研究を進めています。都市生活者やステークホルダーの多様な価値観・ニーズに対応した都市づくりに向けた研究・開発は、都市交通計画分野の醍醐味といえます。• 科学研究費補助費(若手研究(B))「視覚障害者の横断支援性を有する生活道路交通安全施設の実現に向けた実証的研究」(2014, 代表)• 科学研究費補助費(基盤研究(C))「視覚障害者の鉄道駅プラットホームからの転落事例の多角的分析と対策」(2013, 分担)• 公益財団法人三井住友海上福祉財団 研究助成(交通安全等部門)「子どもの道路横断における判断能力の実態と安全対策関係者の認識状況の把握」(2013, 代表)• 公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団 ECOMO交通バリアフリー研究助成「交差点における視覚障害者の横断支援のための歩行空間デザインに関する研究」(2013,代表)• 科学研究費補助費(若手研究(B))「生活道路における視覚障害者の交差点横断特性と交通安全施設の歩行支援性に関する研究」(2012, 代表)• 公益財団法人三井住友海上福祉財団 研究助成(交通安全等部門)「地区関係者の速度認識の変化が生活道路における安全運転意識に与える影響の検討」(2011, 代表)研究の特徴世田谷区をはじめとした様々なフィールドで、行政(政府・自治体・警察等)、交通事業者、子ども、高齢者、障害者、小中学校、高校、町会・自治会、商業者など、都市生活における様々なステークホルダーと向き合い、人を中心とした実践的なアプローチを心掛けています。研究の内容都市交通の現場における実態や、人々の実際の交通行動に即した合理的な解決の在り方を提案しています。子どもの交通安全教育や自転車の安全利用推進に関する研究成果は、全国各地で開催される関連イベント・研修での講演、ワークショップなどを通して参加者の意識醸成に役立てられています。企業等との連携可能テーマ• 交通安全対策、交通安全教育・啓発、自転車の利活用方策• ユニバーサルな都市づくりのための計画論• 視覚障害者の安全で円滑な移動を実現する技術開発• 地域公共交通の計画・運営に関する住民参画手法• 高齢ドライバーの運転挙動分析に基づく対策検討知的財産権・関連論文情報・著書• 都市を学ぶ人のためのキーワード事典 これからを見通すテーマ24, 2023.• 日本インフラの「技」 -原点と未来-, 2022.• ユニバーサルデザインの基礎と実践 -ひとの感覚から空間デザインを考える, 2020.• 改訂 平面交差の計画と設計 自転車通行を考慮した交差点設計の手引, 2020.• 土木・交通計画のための多変量解析, 2017.• 改訂 生活道路のゾーン対策マニュアル, 2017.

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