TCU Research Directory 2023
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白シラハタ旗 弘ヒロミ実教授168 TCU Research Directory 2023赤外線カメラによる排水管漏水箇所検知に関する基礎的検討鋼構造 / 橋梁 / 維持管理 / 非破壊検査研究テーマキーワード建築都市デザイン学部 都市工学科構造安全工学研究室研究者情報最近の研究テーマ鋼、コンクリートいずれにおいても、構造物の不適切な排水は、構造物の腐食などの劣化を早めることになります。さらに排水されずに滞水が起こると、その箇所にごみやほこりがたまり、美観を損ねるだけではなく、湿潤状態となることで構造物の腐食が促進される状況にもなりかねません。排水管は継目や屈曲部の劣化から漏水が起こることが多いといわれています。赤外線カメラで撮影した排水パイプの漏水を人工知能で判断するシステムを開発しています。排水管の屈曲部を取り出し、人工的にき裂を作り、漏水させる実験を行っています。温度や天候などで多数の赤外線写真を撮影しました。これらの写真をもとにして機械学習を行い、合致率90%を達成しました。研究内容と目指すもの橋梁のき裂、トンネルの崩落、埋設管の破損といった社会資本の老朽化が問題となっています。多くの社会資本は供用中であり、サービスを止めずに構造物の安全性を評価することが求められています。本研究室では、劣化した構造物の数値解析外部資金• 科学研究費補助金 基盤研究(C)「2次元フェーズドアレイ探触子による高精度非破壊評価と鋼床版リブ交差部への適用」(H30-32)• 国土交通省 政策課題解決型技術開発公募「鋼床版のデッキプレートとUリブとの溶接部に発生する疲労クラックの高精度検査システムの開発」(H25-26)• 赤外線カメラによる排水管漏水箇所検知に関する基礎的検討、AI・データサイエンス論文集(土木学会) 1(J1) 392-397 2020による健全度評価、各種非破壊検査手法の開発および改善、構造物の損傷監視装置の開発などの研究を行っています。目指すものは的確な構造物の劣化診断および健全度評価です。• 科学研究費補助金 基盤研究(C)「外部電源を必要としない低価格橋梁モニタリングシステムの開発」(H21-23)技術の特徴赤外線カメラは広範囲を一度に検査することができることが大きな特徴です。温度差を利用してき裂などの不連続部を検出することができますが、クリアに検出するには外気温などの条件があります。機械学習で、人間が判断する要素を減らし、簡便に判定することができます。技術の用途広くは構造物に生じるき裂や内部の不連続部を検出するために使われます。漏水は構造物の劣化の原因になりますので、ここでは特に水漏れの検出に焦点を合わせています。企業等との連携可能テーマ• 超音波探傷試験を適用した鋼材の非破壊試験全般(き裂検出、き裂寸法評価、腐食量推定など)• 赤外線カメラを利用した漏水箇所の自動判定• 高力ボルトの施工に関する研究、ナット回転角法の適用知的財産権・関連論文情報・著書• 関連論文: 赤外線カメラを用いた排水管漏水箇所検出に対する機械学習の適用,AI・データサイエンス論文集(土木学会), 3(J2), 223-230, 2022.

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