TCU Research Directory 2023
216/326

神ジンノ野 健ケンヤ哉教授入力画像中の3D物体のみを回転変換するEncoder-Decoderモデル。内部の潜在変数を解析し、どのような情報が伝達、処理されているかを解析、検討しています。Sentence-BERTによって生成された入力文に対応した文ベクトル(潜在変数ベクトル768次元)から画像を生成するDecoder。「自動車名+車色」の文章に応じた文ベクトルの中の色や形を変化させることで出力画像を変化させることができます。214 TCU Research Directory 2023機械学習アルゴリズムの解析・応用表現学習 / 潜在変数 / ニューラルネットワーク / 深層学習研究テーマキーワード情報工学部 知能情報工学科神野研究室研究室HP研究者情報最近の研究テーマ深層学習における潜在変数の質を解析し、モダリティに依らない高品質な潜在変数の構成法を検討しています。そのような潜在変数を得るための学習方法を検討した上で、得られた潜在変数を活用したシステムの開発を行っています。これまでの深層学習では出力データの品質を良くすることに重きが置かれ、入力情報に含まれる特徴を抽出した潜在変数が表現する情報の質に関する検討はあまりされていません。一方、同一モダリティにおいて類似した入力データの潜在変数表現を近づける対照学習による表現学習の改善が行われ始めています。本研究室ではマルチモーダル環境を想定し、様々なモダリティで類似した入力データに対する潜在変数表現を近づけることでより良い表現学習の実現を目指し、マルチモーダルで統一した潜在変数を得ることを目標に研究を行っています。研究内容と目指すもの深層学習モデルの内部でどのように情報処理が行われているのかを潜在変数に注目してその役割を中心に解析を行っています。処理タスクに応じた潜在変数の適切な表現がどのようなものであるのかを解析し、それを合成することを検討しています。さらに、各種タスクに対応した各ドメインでの潜在変数表現においてメタ表現とはどのようなものであるかを追求すると同時に、それらを活用したマルチモーダル処理システムの開発を目指しています。外部資金• 科研費 基盤研究(C) 23K11266「深層学習の潜在変数の解析とその構成法の検討」(代表) 2023-2025• 科研費 基盤研究(B) 23H03387「トピックモデルと時空間深層学習を用いたトラフィック予測法に関する研究」(分担) 2023-2025• 科研費 基盤研究(C) 20K11978「大自由度力学系のアトラクタのダイナミクス解析と群知能創発との関係解明」(代表) 2020-2023• 科研費 基盤研究(C) 19K12163「スパイク発振器ネットワークに基づく群知能回路の開発」(分担)2019-2023• 科研費 挑戦的萌芽研究 16K14271「決定論的群知能最適化の開発とその実装」(分担) 2016-2019• 科研費 基盤研究(C) 15K06077「力学系理論に基づく正準型粒子群最適化の開発」(代表) 2015-2018研究の特徴深層学習モデルは中でどのような情報処理が行われているかがブラックボックスとなっている例が多いですが、潜在変数の役割に注目しそれらを解析することで説明可能なモデルの構築を目指しています。潜在変数の役割に注目することでより高性能なシステム構築を行います。研究の内容説明可能なAI実現のための基礎技術の確立とより高性能な深層学習モデルの構築企業等との連携可能テーマ説明可能なAIシステムの構築知的財産権・関連論文情報・著書• Saki Okamoto, Kenya Jin'no, "A study on the role of latent variables in the encoder-decoder model using image datasets," IEICE NOLTA, 2023.• Kenya Jin’no, Masato Izumi, Saki Okamoto, Mizuki Dai, Chisato Takahashi, Tatsuro Inami, "Fundamental Considerations on Representation Learning for Multimodal Processing," LNCS14015, pp. 389-399, 2023.• 神野健哉, Pythonでプログラミングして理解する機械学習アルゴリズム, 近代科学社

元のページ  ../index.html#216

このブックを見る