TCU Research Directory 2023
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田タナカ中 宏ヒロカズ和教授TCU Research Directory 2023 215計算論モデルと信号解析法で脳情報処理の理論的理解に迫る計算論的神経科学 / 生体脳信号解析研究テーマキーワード情報工学部 知能情報工学科計算論的神経科学研究室研究者情報「脳機能のモデル化を通して、脳を理解する」自然科学では現象の観測と実験に加えて、データをモデル化する理論的アプローチが不可欠です。脳科学の理論的アプローチである計算論的神経科学では、行動データと神経活動データをモデル化することで、「脳の情報処理原理は何か」、「脳がどのように情報を表現し処理しているか」、「神経細胞でどのように情報処理問題を解いているか」といった問題に取り組み、脳の理論的理解を目指しています。「脳の理解を通して人を理解する」脳を理解することは人を理解することです。脳科学の成果から実社会の問題解決を目指す社会応用にも取り組んでいます。脳機能のモデル化や脳信号解析法に基づき、個人の認知行動特性を解明したり、より使いやすい生体脳信号解析 最新の信号解析法を駆使し、生体脳信号に潜む情報処理メカニズムの解明とその工学応用に取り組んでいます。生体脳信号から情報を読み解くことで、ブレイン・コンピュータ・インターフェイスなどへの展開を目指しています。最近の研究テーマ計算論的神経科学行動データと神経活動データをモデル化することで、「脳の情報処理原理は何か」、「脳がどのように情報を表現し処理しているか」、「神経細胞でどのように情報処理問題を解いているか」といった問題に取り組み、脳の理論的理解に取り組んでいます。計算論的神経科学での脳の情報処理原理に基づき、新たな人工知能への展開を目指しています。研究内容と目指すもの外部資金• 科学研究費 学術変革領域研究(B) 「ロボットの嫉妬:嫉妬生成モジュールを用いた統合モデルの構築」 分担 2022 – 2024.• 科学研究費 基盤研究(C) 「小脳内部順モデル仮説に基づく歩行運動のデータ駆動型同定と小脳障害評価への応用」代表 2021 – 2023.• 国立研究開発法人 情報通信研究機構 国際共同公募委託研究 「月面ジャグリング課題を用いたスキル獲得の脳内メカニズムの解明」 分担 2020 – 2023.ブレイン・コンピュータ・インターフェイスを開発したりすることを研究しています。産学連携活動を通して脳科学の知見を社会に活かすことで、より暮らしやすい人間中心の社会の実現に向けて貢献していきます。「生物知能、人工知能、そして未来知能へ」本研究室では脳科学、すなわち生物知能を中心に研究しています。近年、人工知能の伸展は著しく、画像・音声・言語処理においては人間同等もしくはそれ以上の成績を収めています。しかし人工知能は人の知性に置き換えられるものではありません。生物知能と人工知能が融合したときに、未来知能ともいうべき新たな知能が産まれるのではないでしょうか。• 科学研究費 挑戦的萌芽研究 「計算論モデルの予言に基づく筋シナジー操作とスキル獲得法への応用」代表 2016 – 2018.• 科学研究費 新学術領域研究(研究領域提案型) 「脳内身体表現のスローダイナミクスモデル」分担 2014 – 2018.技術の特徴近年、人工知能の伸展は著しく、画像・音声・言語処理においては人間同等もしくはそれ以上の成績を収めています。しかし人工知能は人の知性に置き換えられるものではありません。生物知能と人工知能が融合したときに、未来知能ともいうべき新たな知能が産まれるのではないでしょうか。技術の用途脳を理解することは人を理解することです。脳科学の成果から実社会の問題解決を目指す社会応用にも取り組んでいます。脳機能のモデル化や脳信号解析法に基づき、個人の認知行動特性を解明したり、より使いやすいブレイン・コンピュータ・インターフェイスを開発したりすることを研究しています。企業等との連携可能テーマ生体脳信号解析、ブレイン・コンピュータ・インターフェイス、ニューラルネットワーク知的財産権・関連論文情報・著書田中 宏和. 「計算論的神経科学 脳の運動制御・感覚処理機構の理論的理解へ」 (2019). 森北出版.

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