TCU Research Directory 2023
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横ヨコイ井 利トシアキ彰教授TCU Research Directory 2023 225高精度屋内位置推定技術屋内位置推定 / Wi-Fi / Java / Android研究テーマキーワードメディア情報学部 情報システム学科情報環境技術研究室研究室HP研究者情報最近の研究テーマ本研究では、GPSの電波信号強度が弱い屋内でも、位置推定が可能になるプログラムを開発しています。GPS は人工衛星からの電波を受信して位置を測定するシステムですが、ビルや地下、エレベータなどの屋内では、信号強度が弱く精度が低下するという課題があります。一方で、屋内における正確な位置情報の取得は、災害時の救助活動や高齢者の見守り、ロボットの自律走行などでの活用に向けた期待が高まっています。本研究で開発したプログラムは、建物内に既に設置されている無線LAN基地局とスマートフォンのみを用いて、無線LANの受信信号の識別名や周波数帯、強度、基地局との位置関係などを記録・分析することで、GPSの電波が届きにくいビルや地下、エレベータなどの屋内でも現在位置を推定することが可能となります。研究内容と目指すもの情報サービスの開発において、斬新なアイデアの実現にはソフトウェア開発技術が重要な役割を占めています。当研究室では、教育と研究を通じて、最適な言語・ソフトウェア開発環境を選択して新サービスの実現に取り組んでいます。また、最新の「データ同化技術」によって、第3の科学と呼ばれる「シミュ外部資金• NPOアーカイヴディスクテストセンター「ブルーレイディスクを使ったアーカイブシステムの研究」(H22.9-H27.3)• 国土交通省「仮想透過音を用いた聴覚情報による運転者支援システムの研究」(H12.4-H14.3)• NTT 研究開発本部「超並列コンピュータ技術および利用動向」(H9.4-H10.3)レーション」による演繹的推論と、統計科学に基づく帰納的推論を融合させ、両者のデメリットを補いながら長期予測のための実用的シミュレーションモデル構築が可能となりつつあり、当研究室では独自の高精度屋内位置推定技術の高精度・高速化への適用を推進しています。• 郵政省「大深度地下用リニアモータ搬送システム」(H3.4-H5.3)• 奨励研究(A)「電磁誘導現象を利用した機器の電磁力・発熱量に関する最適設計の研究」(H3.4-H.4.3)技術の特徴既存の無線LANの微弱電波を活用することで、低コストでありながら、GPSではほとんど不可能な屋内での高精度位置推定(約1m程度)を可能としています。微弱電波を含む多数の信号の特徴を活用しているため、エレベータの中にいることも検知が可能です。技術の用途高層ビル内や駅構内などの屋内施設において、避難者の現在位置を把握して迅速な誘導・救助支援・安否確認を可能とします。平時には、顧客が近づいたときにタイムセール等の情報を届けるなど、便利で快適な生活の支援も可能となります。企業等との連携可能テーマ• 高精度屋内位置推定システム(無線LAN で高精度・低コスト)• データ同化手法応用(シミュレーションと大量データ処理)• アプリケーション開発(Java EE, Java FX, Android)とプログラミング教育(Java, C/C++, Processing 3, p5.js)知的財産権・関連論文情報・著書Toshiaki Yokoi, Indoor Location Estimation of Electromagnetically Shielded Chassis utilizing RSSI Fingerprint Pattern Matching, 2023 IEEE/ION Position Location and Navigation Symposium (PLANS), Monterey, pp. 1066-1073 (2023)

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