TCU Research Directory 2023
233/326

山ヤマグチ口 敦アツコ子教授TCU Research Directory 2023 231知識グラフを用いたライフサイエンスデータの統合的活用バイオインフォマティクス / 知識グラフ / データサイエンス研究テーマキーワードデザイン・データ科学部 デザイン・データ科学科研究者情報最近の研究テーマ知識グラフとは、様々な情報源から得られたデータを柔軟に統合し、さまざまな視点から検索や活用ができるデータモデルです。Googleが検索結果の提示や拡張に利用している例や、Wikipediaが言語間リンクやデータの管理にWikidataとよばれる知識グラフを利用している例が有名です。私は、ライフサイエンスの分野で知識グラフを活用する技術の研究を行っています。たとえば、様々な種類の分散するライフサイエンスの知識グラフに対し、そのメタデータを集約し、様々な視点・角度から検索や分析を可能とする技術や、ウェブ上のどこにどのようなデータがあるかを可視化する技術などを研究しています。さらに、これらの技術を利用し、症状からの疾患検索や遺伝子検索、進化系統樹へのアノテーションなど、知識グラフの医療や農業への応用を進めています。研究内容と目指すものライフサイエンスのデータは多様性が非常に高く、さらに計測機器の発展に伴い巨大化しています。このようなデータを柔軟に組合せ、様々な視点から眺めつつ、解析に用いることを可能とする手法を研究しています。さらに、手法の実用上の有外部資金• 科学研究費 基盤(C) 21K12148 「生命科学分野の大規模知識グラフからの構造獲得とそれに基づく効率的知識取得」、2021-2026• 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設、ROIS-DS-JOINT 2020、030RP2020「生命科学分野の巨大なナレッジグラフ活用のための圧縮インデックス調査研究」、2020効性を評価し、課題を明らかにするために、具体的なライフサイエンスの実問題に適用していきます。手法の研究と実問題への応用を両輪として、よりよいデータサイエンス基盤を構築するための技術を研究していきたいと考えています。• 科学研究費 基盤(C)、17K00434「生命科学データの分散知識統合基盤に資する安定かつ高速な連合検索」、2017-2019研究の特徴様々な種類のデータを組み合わせ、ひとつの巨大なグラフととらえることで、視点を柔軟に変えて、検索や解析を行うことができます。研究の内容ライフサイエンスのデータの統合利用に向けた技術開発を研究しています。また、開発した技術を知識発見に結び付ける研究も行っています。企業等との連携可能テーマデータを知識グラフ化することで、企業等がもつデータと外部の公共データとを内部でシームレスにつないで解析可能とするシステム構築など、データの統合的活用について連携可能です。知的財産権・関連論文情報・著書• Toyofumi Fujiwara, Jae-Moon Shin, Atsuko Yamaguchi: “Advances in the development of PubCaseFinder, including the new application programming interface and matching algorithm”, Hum Mutat. 43(6): 734-742 (2022)• Atsuko Yamaguchi, Terue Takatsuki, Yuka Tateisi, Felipe Soares: “Constructing Japanese MeSH term dictionaries related to the COVID-19 literature”, Genomics Inform. 19(3): e25 (2021)

元のページ  ../index.html#233

このブックを見る