TCU Research Directory 2023
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中ナカムラ村 正マサト人講師246 TCU Research Directory 2023学習者の学習方法観の変更を促すカリキュラムを考える物理教育研究(PER) / 物理概念形成 / 誤概念 / 多重表現研究テーマキーワード理工学部 自然科学科一般物理研究室研究者情報最近の研究テーマ学習者が良いと思っている学習姿勢―どんな学習をすれば良い成績が取れると思っているか―と物理学の理解度との間には関係があることも、物理教育研究(Physics Education Research; PER)で明らかになっています。物理学は計算問題ではなく現実の理解の為の定量的実証科学であり、物理概念を正しく把握し、理論体系の下に考える思考方法が大切であると学習者の認識を導くには、どんなカリキュラムが効果的であるかを考え、学生の発言や筆記内容も評価材料にして、実践的に検討しています。研究内容と目指すもの物理教育研究(Physics Education Research; PER)が明らかにした普遍的事実には、1)物理学習者がそれまでの経験で作り上げた自然認識には誤概念(あるいは生活概念)と呼ばれる不適切な自然認識が含まれる、2)物理学を学んでも学習者はそれらを克服することが困難である、があります。本研究で外部資金• 科研費「理工系大学初年度物理受講生の思考過程に調査に基づいた物理教科書開発の研究」18K02964(研究代表者 右近修治),研究分担者 は、学習者が正しい概念形成をしていくにあたり、現象や生活概念を言葉により検討することの重要性を意識し、その他の指導と合わせた、バランスの取れたより良い授業法の開発を目指しています。• 科研費「理工系大学初年度物理受講生の思考過程に調査に基づいた多様表現の研究」21K02891(研究代表者 右近修治),研究分担者研究の特徴学習者の自然認識には誤概念・生活概念と呼ばれる不適切で克服しがたい自然認識が普遍的に含まれていることが物理教育研究(PER)で明らかになっています。学生自身の生活概念や表現の検討も行い、科学用語への意識を高め、正しい概念形成へと導こうとしています。研究の内容• 物理教育• 学習者の物理概念形成支援の為の多重表現• 日常用語から科学用語、生活概念から科学概念への意識転換企業等との連携可能テーマ• 物理教育• 日常用語による現象の表現・把握から科学用語による認識への橋渡し知的財産権・関連論文情報・著書• 「高校までの熱力学教育での概念形成に関する考察」東京都市大学教職課程年報 8(2019)• 右近修治他:『SUPER入門力学』β1版 SUPER物理研究会

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