TCU Research Directory 2023
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丸マルシマ島 和カズヒロ洋准教授牛玉宝印という護符、丸島所蔵有馬直純黒印状、丸島所蔵武田信玄・勝頼の龍朱印TCU Research Directory 2023 273日本中世史 戦国大名研究日本中世史 / 戦国時代 / 戦国大名 / 織田・豊臣政権研究テーマキーワード共通教育部 人文・社会科学系日本史研究室研究者情報最近の研究テーマ● 家臣からみた戦国大名論戦国大名について、一方的な支配者ではなく、家臣によって支えられた権力体と考えていますので、家臣団研究に重きをおいています。また、戦国大名の領国には、自治権を認められた「国衆」というミニチュア戦国大名領が点在しています。両者の関係が戦国大名の政策に大きく関わるため、「国衆」研究も大きな課題です。● 九州へのサンプル拡大主に甲斐武田氏と、周辺大名(北条・今川・上杉)を主対象としてきました。現在は、九州の大名と「国衆」(島津・相良・有馬)を検討し、比較研究を進めています。これは織田政権論・豊臣政権論への展開作業の一環でもあります。研究内容と目指すもの戦国時代(1467-1572)を時代の転換点の流れに位置づけ、中世から近世への社会変化のあり方を研究しています。具体的には、室町中後期の1450年代から江戸初期の1650年代までの約200年間を、「中近世移行期」と区切り、応仁の外部資金• 「肥前有馬氏関係史料の網羅的収集と検討―戦国大名古文書学の構築に向けて―」(日本学術振興会科学研究費 基盤研究(C)、2023~25年度)• 「佐賀藩士深江氏旧蔵文書の復元による「家意識」の検討」(公益財団法人 鍋島報效会研究助成、2021年度)• 「古代~近世初期筆写史料の情報資源化の研究―小杉榲邨『徴古雑抄』を対象として―」(日本学術振興会科学研究費 若手研究B、2014~16年度)乱前夜の室町時代から、江戸時代の最初の50年までの中央政権・大名権力の変遷について検討しています。室町時代中後期から江戸初期までの時代の変化を、家臣からみた大名権力・統一政権論で描くことが目標です。• 「近世初期大名の地域支配の研究―信濃国真田氏を事例として―」(鈴渓学術財団助成金、2004年度)• 「権力の交代と旧臣の意識―没落守護の動向をめぐって―」(21世紀COE「心の統合的研究」、2003年度)研究の特徴戦国大名論は、個別大名の専門研究となりがちで、総論の停滞が続いています。そこで甲斐武田氏を中心としつつ、北条・今川・上杉氏と東北・九州の大名や、織田・豊臣政権も扱っています。研究の内容戦国大名の家臣のなかでも、特に他大名との「外交」交渉を取り仕切る重臣を、大名の「顔」として注目しています。これと領国内の自治権力である「国衆」研究が、二本柱となっています。企業等との連携可能テーマ時代考証・講演2016年度NHK大河ドラマ「真田丸」他、歴史ドラマ・ドキュメンタリー・時代小説などの時代考証を担当しています。関連する講演・講座も、適宜行っています。社会人が主ですが、小中学校・高等学校および関連施設への出前講座も増えています。知的財産権・関連論文情報・著書• 『戦国大名武田氏の権力構造』(思文閣出版、2011年)• 『戦国大名の「外交」』(講談社選書メチエ、2013年)• 『真田四代と信繁』(平凡社新書、2015年)• 『戦国大名武田氏の家臣団』(教育評論社、2016年)• 『武田勝頼 試される戦国大名の「器量」』(平凡社、2017年)• 『列島の戦国史⑤ 東日本の動乱と戦国大名の発展』(吉川弘文館、2022年)  ほか

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