TCU Research Directory 2023
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山ヤマモト本 史フミカ華教授274 TCU Research Directory 2023日常の観点から生命の倫理について再検討する哲学 / 倫理学 / 生命倫理学 / 医学・医療倫理学研究テーマキーワード共通教育部 人文・社会科学系研究者情報最近の研究テーマ3.11は日本にとって大きな転換点であり、ポスト3.11ではプレ3.11とは異なる倫理観・価値観が求められなければならないという認識のもと、科学・技術の今後のあるべき姿や日常的に低線量被曝に苦しめられる生にどう応答すべきか、などを倫理学的観点から考察しています。他には、安楽死や脳死臓器移植を正当化する理由の検討、それらの問題と日本的エートスとの関わりについて研究しています。研究内容と目指すもの人称(一人称、二人称、三人称、非人称)」概念を切り口にして、哲学·倫理学における自己/他者論を再構築することを課題としていましたが、最近は応用倫理、特に生命倫理の問題を中心に研究を進めています。薬学部のCOEで助手(フェロー)を数年間務めた経験があり、その時に臨床研究の倫理を研究し始め、生命倫理学·医学医療倫理学全般に関心を抱くようになりました。外部資金• 科研費·基盤(C)(2019-2022、2015-2018、2011-14)、挑戦的萌芽(2008-10)、若手(B)(2005-7)医学・医療の発展のスピードは速く、最先端の医学・医療は我々の日常生活の倫理観を根底から変えてしまう可能性を持ちますが、将来的に社会の何がどのように変わる可能性があるのか、また、変えていいものと変えるべきではないものは何か、を日常の観点から見極めようとしています。プロジェクト参画:独立行政法人日本学術振興会 人文・社会科学系・社会学振興プロジェクト研究事業「医療システムと倫理」(2006-2007)知的財産権・関連論文情報・著書• "In Pursuit of an Ethical Principle for Low-dose Radiation Exposure after 3.11," Journal of Philosophy and Ethics in Health Care and Medicine, No.8, 2014 「臨床研究におけるアフターケア倫理 その理念の提示」『医学哲学 医学倫理』第25号、2007  など• 単著『日常のなかの生命倫理 最後に守るべきものは何か』梓出版社、2018 単著『無私と人称 二人称生成の倫理へ』東北大学出版会、2006 共編著『リレー講義 ポスト3.11を考える』萌書房、2015  など• 第2回 東北大学出版会 若手研究者出版助成(2005)、日本倫理学会和辻賞(2003)

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