TCU Research Directory 2023
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稲イナガキ垣 亜アキコ希子准教授276 TCU Research Directory 2023語用論的能力の発達と個人差要因の関連について応用言語学 / 第二言語習得 / 中間言語語用論 / 異文化コミュニケーション研究テーマキーワード共通教育部 外国語共通教育センター稲垣研究室研究者情報最近の研究テーマ学習者の個別要因と語用論的能力の発達との相関についてを研究テーマとしています。個別要因の中でも、社会心理学に基づく第二言語習得の動機づけの枠組みに加え、語用論的動機づけにも注目し、「どのような個別要因が語用論的発達を促すのか」「どのような動機づけを備えた学習者が語用論的発達を促進させやすいのか」について探っています。語用論的能力とは、コミュニケーション能力の構成要素の一つです。現在はその語用論的能力のうち、特に「含意の理解」の能力に焦点を当て、その能力が留学環境下でより発達した英語学習者にはどのような特徴が見られるかを、質的・量的両方の分析を行いながら明らかにしようとしています。研究内容と目指すもの世界中が一丸となって地球規模の問題解決に挑む時代を担う若者にとって、異なる文化の人々との間のコミュニケーション能力がこれまで以上に求められていることは言うまでもありません。したがって、コミュニケーション能力の構成要素の一つである「語用論的能力」の発達について探ることは我々中間外部資金• 科学研究費 基盤(C)19K00892(研究代表者)2019年度~2023年度「留学環境下の語用論的発達と語用論的動機づけとの相関:含意の理解と産出について」言語語用論研究者の責務と考えています。具体的にどのような個別要因が語用論的発達を促すのかを明らかにすることができれば、それを外国語教育に応用し、効果的な指導法や教材、教育プログラムの開発にもつなげていけるのではないかと考えています。• 科学研究費 挑戦的萌芽研究16K13270(研究代表者)2016年度~2018年度「留学環境における語用論的発達過程と、日本人英語学習者プロファイルの相関」研究の特徴コミュニケーション能力には、構成能力(構造の知識)と、語用論的能力(運用の知識)があります。それらはいずれもコミュニケーション能力の「両輪」と言われており、そのうち後者の語用論的能力の発達に焦点を当てて、研究を行っています。知的財産権・関連論文情報・著書• Inagaki, A. (2019a). Pragmatic development and grammar in a study abroad context: The case of Japanese learners of English. PanSIG Journal 2018. 105-114.• Inagaki, A. (2019b). Pragmatic development, the L2 motivational self-system, and other affective factors in a study-abroad context: The case of Japanese learners of English. East Asian Pragmatics, 4(1). 145-168.

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