TCU Research Directory 2023
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植ウエノ野 貴キシコ志子教授写真:通言語的研究を目的として収録した「ミスター・オー・コーパス」からの2カット(左は日本人、右はアメリカ人の会話の様子)平成20-22年度科研費基盤研究(B)20320064「『母語話者視点』に基づく解放的語用論の展開:諸言語の談話データの分析を通じて」他により収録。日・英・韓・中・タイ・リビアアラビア語の談話映像データを含む。TCU Research Directory 2023 277ことばと文化、思考、行動の関わりを探求する話しことば / 日英対照研究 / 場の言語学 / 英語発話モデル研究テーマキーワード共通教育部 外国語共通教育センター研究者情報最近の研究テーマ● 「場の言語学」の構築。西田哲学をはじめとする東洋思想の「場所」、「場」の考えを参考にして、言語現象を説明するための理論的枠組みを創造する試み● 「問いかけ」、「聞き手行動」の日英対照● 日本人英語学習者のための「英語発話モデル」の開発研究内容と目指すものことばには人々の価値観や慣習としての文化が刻印され、文化は人々がやりとりすることばの中に見えてくることを前提として、話しことばの日英対照研究を行っています。例えば、比較可能な談話データに収録された日本人/アメリカ人の教師・学生会話における問いかけ発話を比べてみると、日本人は教師が学生の話を膨らませるように問いかけるのに対して、アメリカ人の教師と学生は対等に意見を引き出しあうように問い外部資金• 令和3-6年度科研費基盤研究(B)「インターアクションにおけるモダリティの多言語間比較ー『場の語用論』の構築に向けて」(分担者)• 令和3‐5年度科研費挑戦的研究(萌芽)「言語・身体・自己意識の相互関係に関する通言語的研究:学際的アプローチに基づいて」(代表者)• 平成29-31年度科研費基盤研究(C)「日本人の英語発話モデルの構築―話ことばの日英対照研究を基に―」(代表者)かける傾向が見られます。ここには日米の文化社会における教師・学生の役割や関係が反映しています。日英対照により顕在化する日本人の話しことばの特徴を「場の理論」で解釈し、そこに適切な論理を与えるとともに、日本人英語学習者に日英語の違いを意識化させるための「英語発話モデル」を開発することを目指しています。• 平成27-29年度科研費基盤研究(B)「『場』の語用論モデルの構築:母語話者視点による通言語的実態分析に基づいて」(分担者)• 平成25-27年度科研費基盤研究(C)「日本語話者と英語話者の質問行為の対照研究」(代表者)企業等との連携可能テーマ• 日本語と英語のコミュニケーション・スタイルはどのように違うのか• 日本人が英語で話すとき、どのような話し方をすれば意図が伝わりやすいのか知的財産権・関連論文情報・著書• 「日本語と英語における自己の言語化―「場所」に基づく一考察―『場と言語・コミュニケーション』ひつじ書房、2022年(共著)• Emancipatory Pragmatics, The Cambridge Handbook of Sociopragmatics, Cambridge University Press, 2021年(共著)• Communicative Interaction in Terms of Ba Theory: Towards and Innovative Approach to Language Practice, Journal of Pragmatics (145) , 2019年(共著)• 「日本人とアメリカ人の会話マネージメントはなぜ異なるのか─教師と学生による会話の日英対照─」社会言語科学21巻1号,2018年(単著)  ほかほか

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