TCU Research Directory 2023
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中チュウジョウ條 純ジュンコ子准教授280 TCU Research Directory 2023学習者の情意面の向上的変容を目的とする英語発音教材の開発第二言語習得 / 英語教育 / 教材開発 / 発音研究テーマキーワード共通教育部 外国語共通教育センター中條研究室研究者情報語運用においてどのような技能と情意面での積極的転移をもたらすか。2. どのような活動の一斉授業への組み込みが、より強く学習者の情意面に肯定的に働きかけ、より学習効果を高めることができるのか。これらの問いの解明を通して、日本語母語話者の音声習得研究と教育の発展に寄与することが目的です。最近の研究テーマ学習者の英語学習における情意面の向上的変容に焦点を当てた英語教材開発が研究テーマです。一斉対面授業における日本語母語話者を対象とした口頭コミュニケーション能力の開発を目的とした英語音声指導教材の開発に長期的に取り組んでいます。当面の目標は、世界で通じるレベルの英語の発音を、学習者が自律的に習得できる教材を開発することです。発音練習の過程で、スマートフォンやパーソナルコンピュータの自動音声認識機能を活用した学習方法を効果的に導入すると瞬時に自分の発した発音のフィードバックと改善点を見極めることが可能になります。このような学習法の開発で、学習者が英語の発音練習を、いつでも手軽に、そして、繰り返し取り組めるようになります。教材の音声学的要素は、日本語話者にとって特に必要性の高い要素のみを抽出します。そして、学習者の情意面に配慮した学習活動を基軸に教材全体を構成することで、単調で機械的になりがちな発音練習を楽しみながら無理なく続けられる教材開発を目指します。本研究の成果の一部は『自動音声認識で確認 英語発音練習帳 Now I Can Do It!』(仮題・ひつじ書房)にて近日公刊を予定しています。研究内容と目指すもの英語の発音習得に関係する要素の中でも、学習者のモニター能力とセルフリペア能力に注目しています。この能力育成により学習者の英語発音技術を高めることが目標です。現在取り組んでいる研究課題は以下の2点です。1. スマートフォンやパーソナルコンピュータの自動音声認識機能を用いた活動は、従来の音声録音や動画撮影と比較すると、学習者の英外部資金• 科学研究費 若手研究「学習者の情意面の向上的変容を目的とした英語発音教材の開発」 (令和2年度―令和4年度 単独)研究の特徴音声言語の基礎である発音を、学習者の情意面に焦点を当て、教材を開発し授業実験を通し指導と習得の特徴を解明する点に本研究の特徴があります。学習者の口頭英語コミュニケーションの技能獲得と外国語使用への向上的変容の両面に渡る構造的特徴を明らかにしようとしています。研究の内容自律的学習者の育成を目指す上で、学習者の音素自己修正(セルフリペア)能力獲得を教授目標と定めています。学習者の音声習得過程を、自己モニターを中心とした活動との関わりの中で学習者の情意面の変化に即して解明します。企業等との連携可能テーマ英語力向上のための情意面に関する効果測定知的財産権・関連論文情報・著書<著書>• An Affect-Oriented English Pronunciation Instructional Design for Japanese University Students ひつじ書房 2020年3月• Now I Got It! A fun guide to English pronunciation ― 発音のしくみと会話の総合演習 ― 三修社 2017年2月(2020年9月 第5刷)

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