TCU Research Directory 2023
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畑ハタ 和カズキ樹准教授相互行為場面の録画データ(左)と転写(右)の例292 TCU Research Directory 2023人間の発話や身体行動にみられる秩序の解明会話分析 / 相互行為 / 言語選択 / 遠隔コミュニケーション研究テーマキーワードデザイン・データ科学部 デザイン・データ科学科会話分析研究室研究室HP研究者情報(2) 日本人英語学習者が行う言語選択の交渉手続き:母語である日本語から学修言語である英語に切り替える際の交渉が如何にして行われ、どのような手続きで言語の切り替えが発生するのか。最近の研究テーマ人間のやり取りが発生する場であり、録画・録音データがあれば、その場面を問わず研究対象になります。近年の研究テーマは以下の通りです。(1) 遠隔環境で為される相互行為秩序と参与者が行うプラクティスの解明:同時双方向性を持つ遠隔コミュニケーションが持つ特殊性を明らかにし、それが対面会話とはどのように異なるのか。外部資金• 科学研究費(基盤研究C)「コミュニティ・スクールの持続・発展に関する調査研究-指定後の転機に着目して-」分担者(2020年~2023年)• 科学研究費(若手研究)「英語を媒介する教室における非適切なコードスイッチングと効果的な教育的介入の研究」代表者(2019~2022年)研究の特徴会話分析は、我々が行う道理にかなった手続きと、その中で為される行為の組織と構成を記述し、人々がいかなる課題を解決するために、どのような方法で対話を遂行し、遂行中の社会活動を「達成」するのかを解明するものです。会話場面を録画・録音し、参与者が用いた発話や身体行動、ふる舞いの詳細な分析を通じて、やり取りにおける様々な現象を検証します。研究の内容我々の行為は、なぜその時、ある特定の方法で行われるのか。話者の発話がどのようにデザインされ、それが受け手にはどのように理解されるのか。何らかの課題が発生した際は、いかなる手法で解決を試みるのか。データに見られる客観的証拠に基づき、人間が持つ社会性の一端を明らかにすることを目指しています。企業等との連携可能テーマ• 相互行為場面(教室、会議室、オフィス、研究室、作業場等)における実践の可視化• 対話環境の評価と改善への提言• コミュニケーション能力育成ための教材開発知的財産権・関連論文情報・著書• 畑 和樹 (2023). 英語学習者が母語 (日本語)を使ってしまうと教師はどう対処するのか:教師の"in English"から開始される修復組織の研究. 語用論研究, 24, pp. 99–120.• Hata, K. (2019). Pre-resuming recognition prompt: A collaborative establishment of resuming the disrupted storytelling in Japanese telephone conversation. 語用論研究, 21, pp. 100–117.• Hata, K. (2016). Contrast-terminal: The sequential placement of trailoff but in extensive courses of action. Journal of Pragmatics, 101(3), pp. 138–154.

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