TCU Research Directory 2023
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井イノウエ上 健タケシ302 TCU Research Directory 2023この新しい時代に求められる新しい学校づくり教育改革 / 特色ある学校づくり / コミュニティ・スクール / 学校・家庭・地域の連携と協働研究テーマキーワード教授共通教育部 人文・社会科学系教育学研究室研究者情報最近の研究テーマ平成16年の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正によって、保護者や地域住民が一定の権限と責任をもって学校運営に参画する新しいタイプの公立学校、いわゆる「コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度、CS)」が生まれました。その後、平成29年の法令改正で教育委員会に設置努力義務が課され、CSは急速に増えていますが、他方で改革疲れや形骸化も心配されます。私は世田谷区の小学校2校で計10年間、学校運営協議会の委員長をする機会に恵まれ、最前線で活動しながら、CSで「何が変わるのか」を考えてきました。現在も、品川区の小学校2校で校区教育協働委員会(品川区版CS)に関わりながら、新しい教育のビジョンや政策が教員、保護者、地域住民らに共有・実践されていくプロセスを体感しながら研究をしています。また最近は、ドイツ人研究者と多様性を包摂する倫理・道徳教育に関する国際比較研究にも取り組んでいます。研究内容と目指すもの教育学は「教えたい(育てたい)」と「学びたい(できるようになりたい)」という思いや行動を問い直す営みです。何をどう教えるかだけでなく、人間の成長・発達、社会や文化のあり方を広く視野に収め、多角的・総合的に考えていくことが必要で外部資金• 2008~2010年度 科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究) 「バナールな事柄に着目したコミュニティのエートス変容に関する研究」共同研究者• 2010~2012年度 科学研究費補助金(基盤研究(C))「都市部におけるコミュニティ・スクールの拡充に関する調査研究」研究代表者す。巷では教育談義が花盛りですが、そうした「教育の論じ方」をも相対化し、教育の事実や本質をデータや資料に即して冷静にとらえ直し、これからの教育を構想していくことを目指しています。• 2011~2014年度 学術研究助成金(基盤研究(C))「地域コミュニティの日常に出発し日常に還る倫理(エートス)の研究」共同研究者• 2020~2022年度 科学研究費補助金(基盤研究(C))「コミュニティ・スクールの持続・発展に関する調査研究ー指定後の転機に着目してー」研究代表者研究の特徴教育社会学の方法論をベースにした量的調査、質的調査、ケーススタディ、アクションリサーチなど。研究の内容教育をめぐるさまざまな事象や問題に関する「事実」の発見、「仮説」の提示あるいは検証。企業等との連携可能テーマ• 教育改革の動向、子ども・若者に関する各種のリサーチ知的財産権・関連論文情報・著書• 井上健 他、『新・教職のための教育原理』八千代出版、2021、pp.16-27、pp.110-123、pp.179-191• 井上健 他、『世界を読み解くリテラシー』萌書房、2010、pp.i-iv、pp.5-21

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