TCU Research Directory 2023
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高タカハシ橋 哲テツオ男教授304 TCU Research Directory 2023教科教育をフィールドとする教育方法学の研究教育方法学 / 数学教育 / 教育内容 / 教材研究テーマキーワード共通教育部 人文・社会科学系数学教育研究室研究者情報最近の研究テーマ教科の枠を越えて適用可能な教育方法学的理論のいくつかは、すぐに見つかるでしょう。しかし、「美しい字で板書しよう」「生徒に考えさせよう」といった誰でも思いつくことは、当たり前すぎてほとんど役に立ちません。本当に大切な教育方法学的理論は教科教育の内部にあると考え、個別の教科の優れた教育実践を教育内容と授業過程の両面から分析・創造する地道な研究の先に、そうした理論の仮説をたった一つでも提唱したいと思います。算数・数学教育を中心に研究を進めてきましたが、自然科学教育や言語教育にも関心を寄せています。ある教科教育研究から示唆される教育方法学的理論が、他教科の研究からの強化と批判を経て、洗練されてゆく姿を見たいです。研究内容と目指すもの高度な内容に取り組んだ教室じゅうの子どもが、目を輝かせて「わかった」「楽しい」「もっと知りたい」という。そんな授業は果たして存在するのでしょうか。存在しないかもしれませんが、そう思えばそれで終わりです。先輩たちの優れた実践に触れ、教える価値のある内容を私たち自身が学び直し、そんな授業を自らの手で創り出すことによって、外部資金平成21年度科学研究費補助金の交付内定(研究種目審査区分「若手B」、研究代表者「高橋哲男」、研究課題名「大学における数学リメディアル教育の教材開発に関する実証的研究」、課題番号「217307050001」)存在を証明したいと考えます。きっと困難を極めるこうした道を、教員を目指す若き学生たちとともに進んで行きます。すべての子どもが質の高い教育を享受できる楽しい授業づくり、幸せな学校づくりが、不平等や格差、争いのない平和な社会づくり、希望に満ちた未来づくりにつながると信じて研究と教育活動を続けています。研究の特徴教育内容論と認識形成論に基づいて教科・単元の授業プランを作成する理論的研究と、実験授業の分析によって授業過程と教材構成の妥当性を検証する実証的研究の両側面をもっています。研究の内容中等数学教育のなかから相似、確率、三角関数などのテーマを設定し、それらの本質的理解に迫るわかって楽しい授業プランを、実践家及び教員を志す学生との共同研究のもとで作成します。企業等との連携可能テーマ数学教育や自然科学教育を豊かにする教具の開発。知的財産権・関連論文情報・著書• 高橋哲男「中学校数学における「回転の幾何学」の教育内容論 ― 中心が異なる回転の合成をめぐって ― 」(『東京都市大学共通教育部紀要』第15号、27-44頁、2022年3月)• 高橋哲男「実験を軸とした確率の指導過程 ― 授業分析による教育内容・教材構成論の評価 ― 」(北海道教育学会『教育学の研究と実践』第10号、1-10頁、2015年)

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