TCU Research Directory 2023
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服ハットリ部 新シン308 TCU Research Directory 2023ドリンフェルド保型形式のv進変動の理論整数 / 素数 / 合同関係 / 保型形式研究テーマキーワード准教授理工学部 自然科学科整数論研究室研究室HP研究者情報最近の研究テーマ楕円保型形式とは多くの対称性を持つある種の複素関数であり、古くから調べられてきた対象ですが、それらが有理数体上定義された楕円曲線の整数論的な情報を担っていることが証明されたのは20世紀数学の金字塔の一つでした。一方で、その正標数の関数体における類似であるドリンフェルド保型形式については、まだ多くのことが分かっていません。この新しい保型形式に関する変動理論の基礎付けが最近の私の研究テーマです。研究内容と目指すもの整数論、特に数論幾何を研究しています。整数や素数は我々にとって最も身近な数の体系でありながら、深い神秘を湛えて古来より人類の興味を惹き続けてきました。整数の世界に特有の現象として、素数べきを法とする合同によって対象を変動させると物事がよくわかるようになる、というものがあります。外部資金• 基盤研究(C)「Drinfeld保型形式の傾斜に関するP進的手法の推進」(R5-R7)• 基盤研究(C)「Drinfeld保型形式の傾斜」(R2-R4)• 基盤研究(C)「関数体上の過収束保型形式」(H29-H31)整数論に現れる不思議な関数である保型形式についても、1980年代以降その変動の理論が高度に発展してきました。私は保型形式の変動の様子を調べることでそれらを相互に結び付け、整数や素数の不思議を解明する研究を行っています。• 基盤研究(C)「関数体におけるGalois 表現と保型形式の合同理論」(H26-H28)• 若手研究(B)「p進クリスタリン表現の合同関係」(H23-H25)• 若手研究(B)「幾何学的torsion Galois表現と分岐理論」(H21-H22)研究の特徴保型形式のp進変動・v進変動によって、保型形式の研究を取り扱いが容易な場合に帰着させることができます。研究の内容保型形式に伴うGalois表現の構成や性質の解明。また、保型形式のL関数に関する数論的な予想の解明。企業等との連携可能テーマ• 楕円曲線暗号・代数曲線暗号• p 進コホモロジー知的財産権・関連論文情報・著書S. Hattori: Triviality of the Hecke action on ordinary Drinfeld cuspforms of level Γ_1 (t^n), Journal für die reine und angewandte Mathematik 792 (2022), 269-288.

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