TCU Research Directory 2023
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萩ハギヤ谷 宏ヒロシ地質学・岩石学・地球史岩石・鉱物・砂の分析 / 微量元素による起源推定タクラマカン砂漠の砂粒子(石英、電気石、岩石片)TCU Research Directory 2023 317研究テーマキーワード准教授理工学部 自然科学科地球科学研究室研究室HP研究の特徴岩石や砂を薄片にして組織や鉱物を調べたり、粉末にして蛍光エックス線分析装置(XRF)で微量元素を測定しています。主要元素だけでなく微量元素を測定することで、マグマや地殻の特性が明確になり、砂の起源や地殻の進化が読み取れるようになります。研究の内容38億年前から現在までの地球各地のマグマや地殻表層の堆積物を調べ、大陸の分裂や衝突で何が起きたか、それぞれの時代や条件での地殻の化学組成とその進化を調べています。現世の砂浜海岸の砂の組成も検討しています。企業等との連携可能テーマ海外(フィジー諸島)での資源探査経験があり、基礎的な地質調査、金属鉱床・石灰石資源の探査や試料の分析・鑑定ができます。海岸砂や海底堆積物・津波堆積物などの分析を通して、海岸保全や防災対策に貢献することが可能です。知的財産権・関連論文情報・著書研究者情報 海岸・河川・海底の砂を調べ、その粒子組成と微量元素組成から、砂の起源とその移動について調べています。● 火山岩・堆積岩起源の変成岩の原岩による造構場復元 変成岩として残されている過去の地殻の痕跡を調べ、地球史を通して地殻がどのように変化してきたかを追求しています。● 初期地球の光合成生物による酸素生産量推定 縞状鉄鉱層の組成と厚みから、海水中の鉄イオンの酸化の量を推定し、どのように変化してきたかを探っています。● 火山岩・堆積岩から島弧地殻進化を読む ● 大陸地殻分裂時のマグマの多様性とその起源 フィジー諸島や小笠原諸島の海洋島弧の岩石を研究中です。 各地の岩脈群などを使い大陸分裂過程を調べています。最近の研究テーマ● 微量元素による砂の起源推定 研究内容と目指すもの地球の地殻の進化を読み解くことをテーマとしています。そのために、火成岩、堆積岩、変成岩といった地殻を構成するあらゆる岩石を対象として研究しています。また現在の地殻表層を代表する砂を調べることで、現在及び過去の広域的な地殻の特徴を読み取り、変化を読み取ります。地球には膨大な石灰岩や外部資金• 火成岩・堆積岩の微量元素組成を用いた島弧地殻組成進化の解析: フィジー諸島の例(2003-2005, Wing Investment Ltd.)【論文】 海岸砂の鉱物組成および全岩組成に基づく土砂移動動態の推定 -湘南海岸・九十九里浜を例として.海洋開発論文集25, pp1107-1111 2009.6(共著)【著書】 小学館の図鑑NEO新版「岩石・鉱物・化石」2022.6(共著)化石燃料が形成されています。生物活動を無視して地球の歴史や地殻の進化を語ることはできません。生物の進化がどのように地球の地殻組成を変えてきたか、また地球の大気や海洋がどのように変化してきたか、地層や岩石の証拠から読み解くことが目指すものの一つです。

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