TCU Research Directory 2023
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福フクダ田 達タツヤ哉教授54 TCU Research Directory 2023生物の多様化および適応過程の解析生物多様性 / 環境適応 / 環境保全 / 分類学研究テーマキーワード理工学部 自然科学科生命科学研究室研究者情報最近の研究テーマ近年の都市開発に伴う自然環境への圧力は、これからの自然生態系のあり方を含めて多くの問題が生じる結果となっています。そこで研究室では、多摩川や等々力渓谷といった身近な自然環境から国内の様々な地域における環境問題を題材に、生態学や分類学といったマクロな現地調査から形態学から分子系統学といったミクロな実験を通して、現状の記載を行うだけではなく、今後予想される環境変化に対する生物の動態変動の予測を行っています。研究内容と目指すもの生物は、形態や生態などを変化させることにより地球の様々な環境に適応しています。この様々な環境における生物の適応様式を明らかにすることは、生物の多様化の歴史を紐解くだけではなく、現在の人間活動を中心に形成される環境に対しても、自然の在り方や環境の修復方法に関して何らかのヒン外部資金• 基盤研究(C)「同一の遺伝子が異なる環境への適応を可能にするのか?:渓流沿いと蛇紋岩地を例に」(R3-R5)• 基盤研究(B)「災害に強い海岸防災林に用いる広葉樹の海岸環境耐性評価と将来の導入可能性について」(R1-R4)• 基盤研究(C)「渓流沿いおよび蛇紋岩地における植物の環境適応プロセスの解明」(H30-R2)トが得られると考えられています。そのために本研究室では、自然環境から都市環境まで幅広い生物の研究を行うことにより、人と自然の共生に関する考えをまとめ、今後予想される都市の発展や環境変動に対して自らの自然に対する考えに自信をもつことを目指しています。• 基盤研究(B)「根圏における植物―微生物の共生関係が植物―植食生昆虫の進化に与える影響の解析」(H29-H31)• WEC応用生態学研究助成「ダムによる水量調節が河川沿いに生育が特化した植物の生育に与える影響の評価」(H27-H28)技術の特徴これまでの環境修復は、これまでの自然環境に対する配慮が不明確な状況で行われており、これまでの自然環境との調和を念頭においた環境修復方法の提案。技術の用途法面や公園といった開発に伴う緑化の際に、これまでの国外の植物に頼らず、国内の自然に配慮した緑化方法。企業等との連携可能テーマ• 植物の種類や名前を含めた自然環境一般について• 緑化などの環境修復について• 保全を中心とした自然環境維持について知的財産権・関連論文情報・著書• Shiba M, Mizuno T, Fukuda T, Effect of strong wind on laminas and petioles of Farfugium japonicum (L.) Kitam. var. japonicum (Asteraceae), Frontier in Plant Science, 査読有, Vol.14, 2023, 1182266.• Kumekawa Y, Fukuda T, Morphological and molecular phylogenetic analyses of Zepedanulus ishikawai (Arachnida: Opiliones: Laniatores: Epedanidae) in the southern part of the Ryukyu Archipelago).The Canadian Entomotogist, 査読有, Vol.153, 2021, 800–827.

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