TCU Research Directory 2023
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北キタムラ村 亘ワタルTCU Research Directory 2023 55人と野生生物の共生する社会の実現保全生態学 / 行動生態学 / 鳥類学研究テーマキーワード准教授環境学部 環境創生学科保全生態学研究室研究者情報最近の研究テーマエネルギー問題と生物多様性 : 再生可能エネルギーの導入に向けて、発電施設の建設が地域の生物多様性に与える影響を評価し、適切な立地選択に向けた提言をおこないます。稀少野生生物の保全 : 希少な渡り鳥であるコアジサシの生態調査や保全策としての捕食者(カラス等)対策の立案。緑化が生物多様性に与える影響 : 鳥類を指標種として屋上緑化や地域緑化が、生態系ネットワークに与える影響を評価。野生生物管理 : 農業被害や生態系に影響をもたらす害獣としてのシカ、イノシシ、タヌキ等の生態調査やその対策。外来生物問題 : 外来生物の生態調査および対策。環境教育とサイエンスコミュニケーション : 環境教育やサイエンスカフェの実施とその学習効果の検証。研究内容と目指すもの近年の生物多様性の減少は社会の大きな関心となり、将来への課題となっています。持続可能な社会には野生生物との共存が必須ですが、人間活動と野生生物の間に軋轢が生じる場合が身の回りに多く存在しています。しかし、人間側の工夫次第ではこの軋轢を改善できる機会が多くあると考えていま外部資金• 株式会社東急不動産R&Dセンター・株式会社石勝エクステリア 共同研究(2017年度~2018年度)「広域渋谷圏における建物緑化による生態系ネットワーク効果の検証・評価」• 科学研究費(基盤C)研究分担者(2017年度~2019年度)「河川の砂礫地減少の影響を受ける鳥類の渡り経路、越冬地および重要な中継地の解明」• 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 委託業務 共同提案者(2016年度~2017年度)「風力発電等導入支援事業/環境アセスメント調査早期実施実証事業/環境アセスメント迅速化研究開発事業(既設風力発電施設等における環境影響実態把握Ⅱ)」論文: Kasahara, S., Morimoto, G., Kitamura, W., Imanishi, S., & Azuma, N. (2020). Rice fields along the East Asian-Australasian flyway are important habitats for an inland wader’s migration. Scientific Reports, 10(1), 1-9.  などす。そこで、生物多様性の観点から、動物(特に鳥類)の保全に関わる研究を行い、社会へ「人と野生生物の共生」する手法を提案していくことを目的としています。また、同時に保全活動には対象種の基礎生態を知る必要があることから、同時に基礎的な研究を展開していくことも目的としています。• 科学研究費(基盤B)研究分担者(2013年度~2014年度)「生物多様性保全を目的とした国際・国内連携による新たな市民科学の確立と環境教育実践」技術の特徴野生生物の行動を定量的に計測することを中心とするため、行動メカニズムに基づいた生態の解明と予測を可能にしています。また、生態学に関わる高度なデータ解析技術を持ち合わせるため、複雑な生態系のプロセスを検証することができます。技術の用途近年、社会問題になりつつある生物多様性の減少に関して、主に野生生物と人間との軋轢を解消するため、社会へ具体的な野生生物との共生の手法を提案していきます。企業等との連携可能テーマ再生可能エネルギーに関する環境アセスメント手法の開発。鳥類を指標とした生態系ネットワークの健全性評価。鳥類を中心とした野生生物の誘致および駆除対策の立案、など。知的財産権・関連論文情報・著書著書: 北村亘(2015)ツバメの謎:ツバメの繁殖行動は進化する!?. 誠文堂新光社 pp.144.

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