TCU Research Directory 2023
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長ナガオカ岡 裕ヒロシ(左図)中空糸膜モジュール(右図)膜分離リアクター内の流動解析68 TCU Research Directory 2023膜を利用した技術を用いた水再利用・飲料水製造水環境 / 上下水道 / 水処理 / 膜分離研究テーマキーワード教授建築都市デザイン学部 都市工学科水圏環境工学研究室研究者情報最近の研究テーマ孔径0.1μm程度の膜(精密ろ過膜)を利用する排水処理技術(膜分離活性汚泥法)や飲料水製造技術(膜浄水)の運転コスト削減や省スペース化のための基礎的研究を行っています。 例えば、ばっ気による膜の表面の効果的な洗浄方法の開発、膜の細孔内に蓄積する目詰まり物質をFT-IR等の分析手法の開発などを行っています。様々な特徴を持つ河川水をセラミック膜やPVDFなどの膜でろ過した際に、膜に蓄積する有機物の特徴を調査することも行っています。また、実際に膜浄水技術を適用している浄水場から水道水および配水管内からを採取して、詳細な分析を行うなどして、膜技術の評価も行っています。研究内容と目指すもの都市の存立に欠かせない水循環システムの効率化を基本テーマとしています。具体的には上下水道システムにおける水処理システムおよび管路システムを取り上げ、水再生利用に不可欠な膜を利用した排水処理システムの効率化、次世代型浄水システムである膜浄水技術の確立、水道水の輸送系で外部資金• 厚生労働科研費(2017~2019年度)• 科学研究費補助金一般(C)(2014年度~2016年度)• 水処理メーカー、膜メーカーとの共同研究多数ある管路内における水質変換機構の解明などを研究テーマとしています。研究による社会貢献が基本的スタンスであり、水処理関連企業や水道事業体関連組織などとの共同研究を進めています。技術の特徴膜を利用した水処理技術では、孔径0.1μm程度の精密濾過膜を用いて固液分離するので、濁質や細菌類がほとんど存在しない清澄な水を得ることができます。技術の用途省スペースが求められる放流先の環境規制が厳しい、あるいは排水の再利用が求められる下水処理場や高度な処理が求められる飲料水製造のための浄水場などに応用できます。企業等との連携可能テーマ• 膜を利用した排水処理技術に関する実験の実施や実装置周りの流れ場の測定• 水道配水管からの水道水中に存在する微量な懸濁物質の分析(元素分析および有機物定性分析)知的財産権・関連論文情報・著書• Nagaoka,H.et.al. Influence of Air Bubbling Method on Flow Field Structure Around Ceramic Flat-Plate Membrane Module and Fouling Mitigation, IWA Aspire, 2023• 野口、長岡他:浸漬型MBRにおける山型邪魔板を用いた曝気洗浄方式が気泡流の流れ場と膜面洗浄効果に与える影響、土木学会論文集(2018 年 74 巻 7 号 p. III_433-III_443)

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