TCU Research Directory 2023
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咸ハム 泳ヨンシク植准教授マイクロプラスチック汚染から地球を救う河川 / 大気 / 海岸 / 室内のマイクロプラスチック汚染のモニタリング研究研究テーマキーワード環境学部 環境創生学科咸研究室 (環境化学研究室)研究者情報● 産・官・学・市民の連携による市民科学のビッグデータを用い、日本河川の水質評価を行っています。● AIモバイルアプリを活用した市民科学プログラムを実践し、ビッグデータを用いて様々な解析を行っています。74 TCU Research Directory 2023最近の研究テーマ● プラスチック製品は、その軽さや衝撃への強さ、腐りにくさ、絶縁性の高さ、そして何よりも用途に合わせて安価に大量生産が可能である汎用性の非常に高い特徴を持ち、その生産量やプラごみが年々増加しているのが現状です。近年、誤食や飛散・拡散しやすい直径5mm以下のマイクロプラスチック汚染が注目されており、海や河川だけでなく、大気、水道水、地下水、血液など、あらゆる場所から検出されているのが現状です。河川、大気、海岸、室内などのマイクロプラスチック汚染をモニタリングしています。研究内容と目指すもの人間の体や地表生態系は大半が水でできています(約50~90%)。水は人間だけでなく生態系、農業、水産業、産業にも欠かせない極めて重要な物質の一つで、水を含む様々な物質循環のバランスと汚染メカニズムを解明することは自然を理解し守る第一歩です。環境化学研究室では、水質(河川のマイクロプラスチック汚染)、大気(マイクロプラスチック負荷量評価外部資金• 韓国環境省「水質総量制度関連汚染負荷量算定」(2008年)、「河川湖沼モニタリング揮発性有機化合物」(2008年)、「次世代環境技術開発水質モニタリング」(2008年)• 韓国環境省「流域管理実態調査に基づいた水質管理マニュアルの開発」(2009年)と汚染源評価)、室内環境(ハウスダスト中のマイクロプラスチック、カドミウム、鉛、亜鉛のリスク評価)、土壌(海岸マイクロプラスチック評価)を解明し、健全な生態系、農業、水産業、産業の構築・維持、環境保全、健康や財産を守ることを目指しています。• 国立研究開発法人科学技術振興機構「JST日本・アジア青少年サイエンス交流事業」(2017年・2018年)• 基盤研究(B)「国内外の連携による生物多様性保全を目的としたICTを用いた市民科学の教育実践」(2018年-2022年)技術の特徴水は人間だけでなく生態系にも欠かせない極めて重要な物質の一つで、水を含む様々な物質循環のバランスと汚染メカニズムを解明することは変化しつつある環境汚染問題(水質汚染)について備えられる基本情報と知識となります。技術の用途環境汚染問題、特にマイクロプラスチック汚染を改善できる方法は、行政による政策決定等にも役に立ち、良質の水循環の持続的な供給を可能とし、健全な自然生態系や都市生態系の保全にもつなげられます。企業等との連携可能テーマ• 河川、大気、海岸、室内などのマイクロプラスチック汚染のモニタリング研究• 市民科学• マイクロプラスチックの大気負荷量と汚染源の評価市民科学• 室内環境の評価(ハウスダスト中のマイクロプラスチック、カドミウム、鉛、亜鉛)• マイクロプラスチックを含む物質循環を用いた森林生態系の健全性評価知的財産権・関連論文情報・著書① 咸泳植・箱田真晃・渡邉潤太・野毛蒼太:河川水中のマイクロプラスチックの動態と負荷量の評価:利根川・早渕川・潤井川を事例として、日本環境学会第48回研究発表会予稿集、p54-55、2022/07② 咸泳植・三村太晟・矢萩涼:大気沈着物中のマイクロプラスチックのモニタリング研究、日本環境学会予稿集、p36-37、2022/07③ 咸泳植・渡邊華音:相模湾における海岸マイクロプラスチックに関する研究、日本環境学会第47回研究発表会予稿集、p30-31、2021/07

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