TCU Research Directory 2023
77/326

横ヨコタ田 樹シゲヒロ広教授緑のストックによる環境・防災機能の評価横浜市・帷子川流域における緑地の雨水流出抑制機能の分類世田谷区における集水域ごとの緑のつながりと水みちTCU Research Directory 2023 75生態系を活用した防災・減災と流域圏プランニング流域管理 / グリーンインフラ / 生態系ネットワーク / 水循環研究テーマキーワード環境学部 環境創生学科生態環境分野 横田研究室(都市生態計画)研究室HP研究者情報最近の研究テーマ近年、集中豪雨による都市型水害の減災と平常時の生態系の恵みを両立するグリーンインフラを活かしたまちづくりが期待されています。その対象として、河川流域があります。研究では、世田谷区や横浜市の河川流域を対象に、市民と協働して緑地を管理・活用していくために重要な条件を調査し、雨水を土壌中に還元しながら生態系や景観を再生していくための緑地の活用方法の提案などを行っています。国外でも、タイ・バンコク近郊の工業団地周辺において、水田環境や未利用の空地を保全・活用した洪水対策に取り組んでいます。湿地の生態系と、人々と水が織りなす文化的な景観を保全しながら、適応型の土地利用を検討しています。これらの「Eco-DRR」(生態系を活用した防災・減災)を実践するための緑の機能の評価・分析に取り組んでいます。研究内容と目指すもの河川流域から市街地の街区まで、都市の水平的・垂直的な緑地の分布や構造を、リモートセンシングとGISを活用して広域的に情報化します。あわせて、現場レベルで、生態系や景観、環境の機能について調査・分析します。これらの流域とフィールドの環境情報をもとに、生態系を活用した防災・減災、生態系ネットワークの形成、コミュニティによる緑地活用等、都市の持続可能性につながる緑地計画の策定を支援します。とくに、都市型水害の減災に寄与する緑地の配置や、水と緑の接続による一体的な環境改善など、水循環と生態系の視点からのグリーンインフラ形成に貢献していきます。外部資金• 科研費基盤(C)「バンコク近郊における洪水適応型土地利用デザインによる生態系サービスのシナジー評価」(R2-R5)• 東京都大学研究者による事業提案制度「市民科学プログラムによる都市型水害に備えるアイディアの実践」(R2‐R4)• 一般財団法人川崎新都心街づくり財団「郊外住宅地の緑のストックにおける生態系サービス・ネットワークとその便益の評価」(R2-R3)• (株)東急不動産R&Dセンター「広域渋谷圏における建物緑化による生態系ネットワーク効果の検証・評価」(H29-H30)ほか技術の特徴河川の流域から市街地の街区まで、都市の水平的・垂直的な緑地の分布・構造をリモートセンシングとGISを活用して広域的にモニタリングしつつ、都市の水循環、生物生息環境のつながり、人々の暮らしの視点から、緑地のもつ防災・環境機能を調査・分析します。技術の用途生態系を活用した防災・減災、生態系ネットワークの形成、コミュニティによる緑地活用等、都市における緑地計画の策定を支援します。とくに、都市型水害の減災に寄与する緑地の配置など、水循環と生態系の視点からのグリーンインフラ形成に貢献していきます。企業等との連携可能テーマ• 流域・地域の特色を活かしたグリーンインフラの創出や活用、そのための緑地のモニタリング・情報化• 都市の水循環と生態系ネットワークに資する緑地計画や景観計画の策定• 市街地や住宅地の緑のリニューアルや新たな環境機能の創出、民有地における地域環境配慮効果の評価  など知的財産権・関連論文情報・著書• 横田樹広・江藤菜々子、横浜市・帷子川流域を対象とした集水微地形に着目した緑地立地環境の評価、環境情報科学(2019)• 特許第5553186号「生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システム」(発明者のみ)• 日本建築学会編「都市の環境設備計画」(共著)(2020)  ほか

元のページ  ../index.html#77

このブックを見る