TCU Research Directory 2023
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河カワラバヤシ原林 順ジュン88 TCU Research Directory 2023ピンホールコリメータによる散乱X線イメージング放射線 / 計測 / 検出器 / CdTe半導体研究テーマキーワード教授理工学部 原子力安全工学科放射線計測研究室研究室HP研究者情報最近の研究テーマピンホールコリメータによるX線・ガンマ線イメージングは、感度が低いものの、一方向からの撮像により放射線の散乱イメージングが可能となります。これまで、医療用として放射性薬剤の体内動態モニタリング用に、腹腔鏡手術に対応可能なマルチピンホール検出システムの開発を実施しており、今後さらに、悪性腫瘍の放射線治療場を念頭に置いた高エネルギーX線散乱イメージングシステムの開発を進めます。また、工学応用としてクリアランス対象となる放射性廃棄物の三次元分布計測システムの開発も進めていきます。研究内容と目指すもの放射線はミクロな世界の情報をマクロな我々の世界へと取り出すことが可能となるため、様々な分野において利用されています。特に放射線の計測は、工学においては非破壊検査という重要な研究開発テーマとなっており、また医療の分野においては診断という重要な研究開発テーマとなっています。外部資金• 科学研究費補助事業、学術研究助成基金助成金、基盤研究(C)「放射線療法における後方散乱X線を活用した完全非侵襲体内照射監視システムの開発」(R4~R6)• 科学研究費補助事業、学術研究助成基金助成金、挑戦的萌芽研究「体内挿入型SPET/PET検査装置の開発」(H27~H28)また、センサーからの情報を最大限に取り出すためディジタル処理の導入を進めており、これまで放射線検出器の動作が困難であった環境での適用など、多次元放射線計測とディジタル処理を組み合わせた、新しい放射線検出システムの開発を目指しています。• 国家課題対応型研究開発推進事業原子力システム研究開発(文部科学省)「シンチレータスタック型ガンマ線イメージャに関する研究開発」(H24~H27)• 科学研究費補助事業、科学研究費補助金、基盤研究(B)「単電子操作計測手法を用いた超高精度放射線検出器要素技術の開発」(H17~H19)技術の特徴放射線計測は、ミクロな世界の情報をマクロに取り出す技術で、様々な分野に応用されています。放射線の情報をより深く取り出すことを主眼とし、放射線の多次元イメージングとディジタル処理をメイン手法として放射線検出器の研究開発を実施しています。技術の用途イメージング応用としては、一般工学の非破壊検査技術があり、医療としては医療診断技術があります。またディジタル処理としては情報を最大限に取り出す新手法の開発などにより、福島第一原子力発電所廃炉作業など作業困難場所への応用等があります。企業等との連携可能テーマ• 放射線検出器の開発、非破壊検査装置開発• 放射線イメージングシステム、γカメラの開発• センサーからの信号のディジタル処理知的財産権・関連論文情報・著書“Study on the effects of heterogeneity of objects placed in storage containers on simple radioactivity evaluation”, Annals of Nuclear Energy 177 109313-109313, (2022)  など

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