松マツウラ浦 治ハルアキ明准教授TCU Research Directory 2023 95放射性物質や核燃料含有物を対象とした処理・処分プロセスの構築廃棄物減容化 / 抽出クロマトグラフィー / 乾式再処理 / 広域X線吸収微細構造研究テーマキーワード理工学部 原子力安全工学科放射線応用工学研究室研究者情報最近の研究テーマ燃料デブリや核燃料含有塩の処理処分プロセスは完全に確立されているとは言い切れず、既存の技術では対応しきれない可能性があります。そこでシステムがコンパクトで2次廃棄物の発生を抑制するポテンシャルを有する乾式処理法をそれに適用し、選択フッ化と溶融塩電解を組み合わせた処理方法を提案しました。また核燃料を模擬しセリウムやマンガンを用いて、簡便な沈殿、蒸留法を組み合わせた塩処理プロセスを提案しています。写真に示したような電気炉つきアルゴン循環グローブボックスを駆使して、以上のようなプロセスの最適化を図っています。また近年では、廃溶媒の減量を目指した抽出クロマトグラフィー法の開発のため、吸着された希土類の局所構造解析研究や、生体高分子を用いた吸着分離プロセスの構築など、湿乾に拘らない分離プロセス開発を行っています。研究内容と目指すものこれまで原子力エネルギーを利用してきた以上、今後も核燃料のリサイクル路線を堅持し、高レベル放射性廃棄物をガラス固化して将来に亘る環境負荷の低減を図ることは、われわれの責務です。広域X線吸収微細構造などの放射光X線を活用し、核燃料乾式再処理や廃棄物処理処分に関わるプロセスでは、どのような化学反応が起きているかを微視的に解明す外部資金• 科学研究費助成事業・基盤研究(C）「溶融フッ化物を用いた燃料デブリ混合物処理」（H2７～H29）代表者• 日本原子力研究開発機構との共同研究「試験供試試料からのU分離プロセスの構築に関する共同研究」（H３0~R5）分担者ることで、得られた知見を新たなプロセスデザインに活かす研究を行っています。これまで国内外での研究開発により生じた多種多様な核燃料・RIが含まれる廃棄物をいかに合理的に処理し安定に管理することは重要です。それぞれ目的に応じた要素研究を通じ新規材料開発の可能性も模索します。• IHI 放射性廃棄物の減容化に向けたガラス固化技術の基盤研究事業「放射性廃棄物組成に応じたガラスマトリックス開発における構造解析」（H27～H30）分担者• 日本原子力研究開発機構との共同研究「重力駆動型抽出クロマトグラフィー吸着材中の錯体構造に関する研究」（H３0~R2）分担者技術の特徴溶融塩という特殊反応場を活用したプロセス設計技術の用途放射性廃棄物処理、廃棄物減容化、ガラス固化企業等との連携可能テーマ• 溶融塩電解• 電気化学その場観測• 吸着分離• 蒸留分離• 天然物中のRI定量知的財産権・関連論文情報・著書• 常温溶融塩を用いた電気泳動法による希土類元素の濃縮・分離方法、特願2003-156592、発明者：松宮正彦、徳楽清孝、松浦治明• 水素吸蔵合金のリサイクル方法、特開2002-198104、発明者：藤田玲子、松浦治明、沼田博雄• T.Ono, N. Sato, A. Nezu, T.Uchiyama, and H. Matsuura、Fluorination Behavior of Uranium-Zirconium Mixture by Hydrogen Fluoride, ECS Trans. 75, 87-93 （2016）• H. Matsuura, A. Nezu, H. Akatsuka, A.Uehara, and T. Fujii、Fluoride Addition Effects on Voltammograms and UV-vis Spectra of Neodymium Cation in Molten Chlorides, ECS Trans. 75, 63-67 （2016）• 初学者のための原子力・量子・核融合の事典、丸善出版、「アクチノイドの溶融塩化学」（2014）• 廃棄物のリサイクル• 高温状態における局所構造解析• 電気泳動• 廃棄物減容化・安定化
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