TCU 研究者一覧
109/288

TCU Research Directory 2018 107 相談に応じられるテーマ鋼構造建物の耐震設計を行うには、骨組を構成する部材や接合部の性能を正しく把握しておく必要がある。特に大地震時に損傷を受ける箇所については、部材や接合部の性能を限界づける鋼材の限界状態も明かにしておくことが重要である。本研究室は、素材(鋼材)・部材(柱や梁など)及び骨組の3つのレベルで研究を行い、鋼構造骨組の耐震性能を評価し、改修対策も考える。更に、大震災で倒壊しないだけでなく、災害直後でも継続使用できる鋼構造建物を作り上げ、レジリアントな社会を実現させる。研究内容と目指すもの熊本地震では、3日間以内最大震度6弱以上の地震が5回発生し、甚大な被害を受けた。短時間で大規模な前震、本震及び余震に連続で襲われた場合、梁部材の塑性変形能力を正確に評価することの必要性が改めて再認識された。本研究では、小振幅と大振幅交替で現れる多数回の地震を想定した載荷履歴を含めて、様々な地震で起こり得る全振幅領域でのランダムな載荷履歴を受ける鋼構造柱梁接合部の塑性変形能力を精度良く評価する方法を提案する。最近の研究テーマ外部資金● 「力学的合理性を備えた鋼管ブレース接合部の開発」、 東急建設株式会社との共同研究● 「任意の載荷履歴を受ける鉄骨梁端接合部の塑性変形能力評価法及び履歴モデルの提案」、学振・科学研究費● 「鋼製スリットダンパーの低サイクル疲労特性及び動的耐震性能の定量化」、学振・科学研究費● 「鋼構造柱梁接合部の耐震性能を評価するための実験載荷プロトコルの提案」、東京工業大学との共同利用研究知的財産権・関連論文情報・著書● 破断に強い鋼部材接合部の開発・鋼構造建物の耐震改修● 制震ダンパーの開発及び性能評価● 免震構造用ダンパーの開発及び性能評価キーワード焦 瑜 准教授ジャオ ユ焦研究室所属研究室工学部 建築学科建築・土木建築・土木所属鋼構造の耐震設計、免震構造、制震構造、鋼構造耐火連続地震動を受ける鋼構造柱梁接合部の耐震性能● スカラップ底からの延性破壊によって決まる鉄骨梁の塑性変形能力評価法、AIJ構造系論文集● U型鋼材ダンパーの損傷評価法、AIJ技術報告集● 鋼製スリットダンパーの形状の違いが疲労特性に及ぼす影響、構造工学論文集関連論文情報● 中華人民共和国民用建築鋼構造防火構造標準図集(06SG501)、中国建築標準設計研究院● 中華人民共和国アルミ合金構造設計基準(GB 50429-2007)、中国計画出版社著書

元のページ  ../index.html#109

このブックを見る