TCU 研究者一覧
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108 TCU Research Directory 2018相談に応じられるテーマ橋梁のき裂、トンネルの崩落、埋設管の破損といった社会資本の老朽化が問題となっています。多くの社会資本は供用中であり、サービスを止めずに構造物の安全性を評価することが求められています。本研究室では、劣化した構造物の数値解析による健全度評価、各種非破壊検査手法の開発および改善、構造物の損傷監視装置の開発などの研究を行っています。目指すものは的確な構造物の劣化診断および健全度評価です。研究内容と目指すもの鋼床版は都市内高架橋などで見られる構造です。床版は直接車輛が載ることになるので、橋梁の中でももっとも疲労損傷が激しい箇所です。疲労き裂は閉断面内部にあるので、通常の肉眼による点検では検出することができません。非破壊検査手法の一つである超音波探傷試験を行って、小さなき裂であっても確実に検出することを目指しています。従来手法よりも高精度な検査が期待できるフェーズドアレイセンサを使って、画像化などに関する検討を行っています。最近の研究テーマ外部資金● 科学研究費補助金 基盤研究(C)「2次元フェーズドアレイ探触子による高精度非破壊評価と鋼床版リブ交差部への適用」(H30-32)● 国土交通省 政策課題解決型技術開発公募「鋼床版のデッキプレートとUリブとの溶接部に発生する疲労クラックの高精度検査システムの開発」(H25-26)● 科学研究費補助金 基盤研究(C)「外部電源を必要としない低価格橋梁モニタリングシステムの開発」(H21-23)知的財産権・関連論文情報・著書● 鋼床版インスタント橋 特開2018-96184(2018)● 超音波探傷装置 特開2002-014082(2003)● 鋼材またはコンクリート材料中の波動伝播解析(動的弾性解析)● 超音波探傷試験を適用した鋼材の非破壊試験全般(き裂検出、き裂寸法評価、腐食量推定など)● マイクロコンピュータなどを利用した簡易データロガーの作成キーワード白旗 弘実 教 授シラハタ ヒロミ構造安全工学研究室所属研究室工学部 都市工学科建築・土木建築・土木所属鋼構造、橋梁、維持管理、非破壊検査、溶接、疲労、計測鋼床版デッキプレートとUリブ溶接部に生じる疲労き裂のマトリクスフェーズドアレイによる高精度非破壊評価知的財産権● 2次元フェーズドアレイによる鋼床版Uリブ溶接部の超音波検査、検査技術 Vol.23, No.8, 2018● Phased array ultrasonic test system for detection of fatigue crack of rib-to-deck weld, Int’l Conf. on Bridge Maintenance, Safety and Management, 2018● フェーズドアレイ超音波探傷法による鋼床版デッキプレート進展き裂の非破壊評価,土木学会論文集A1,Vol.72, No.1, 2016● 鋼床版Uリブ溶接部に発生するビード進展疲労き裂のフェーズドアレイ超音波探傷法,構造工学論文集Vol.62A, 2016関連論文情報● 社会基盤メインテナンス工学、東京大学出版会、2004 (分担)著書着目部位橋梁通行車両実験システムき裂がない場合き裂がある場合き裂からと思われるエコー

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