TCU 研究者一覧
144/288

142 TCU Research Directory 2018相談に応じられるテーマ安心・安全な通信ネットワークを実現するための研究を行っています。現在、通信ネットワークは、我々の生活に欠かせない存在となっており、故障発生やウィルスの蔓延により通信ネットワークの機能が停止すると、多大なダメージを受けることになります。このようなダメージを回避するための方法を確立します。具体的には二つの方面から研究を行っています。一つは、故障が発生しても予備ルートに切り替えることで通信機能の継続を図る研究です。もう一つはセキュリティの観点から、暗号その他の手段により、情報漏えいを回避したり、悪意あるハッカーの侵入を回避する研究です。研究内容と目指すもの暗号化したまま計算を行い、計算過程が公開されても、計算結果を知られないようにする研究が現在盛んにおこなわれています。これを完全準同型暗号と呼びます。このような暗号の新方式を考案し、従来法との効率の比較を行っています。従来法では、テンソルなどの難しい数理的方法を用いていましたが、提案法はより簡単に実現できます。この方法によって、クラウド上の潤沢なリソースを用いて効率的な計算を、安心と安全を保ちながら実行できます。最近の研究テーマ外部資金● NEC C&C財団研究発表支援「国際会議RAMS発表」(H29)● 基盤研究(C)「通信障害の連鎖的拡大発生時の被災規模評価法と対策」(H25-28)● 大川情報通信基金研究助成「通信ネットワークの高信頼性設計法」(H23)知的財産権・関連論文情報・著書● 特許第4558768号「通信網信頼性近似計算方法及び装置」● 特許第4205566号「故障頻度計算方法、通信網故障頻度計算装置、通信網故障頻度計算   プログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」● 信頼性分析に関わる各種方法についてや実際の通信ネットワークの信頼性分析についての相談● 微分や積分を大量に実行する必要がある場合への効率的な方法についての相談● 暗号に関する各種相談キーワード林 正博 准教授ハヤシ マサヒロ通信信頼性研究室所属研究室知識工学部 情報通信工学科情報・通信通信所属通信ネットワーク、信頼性、安心・安全、セキュリティ完全準同型暗号の研究知的財産権● Junpei Aaramata, Masahiro Hayashi, A faster method for exactly evaluating one-to-all      reliabilities of telecommunications networks, IEEJ Trans. Electronic and Electronic Engieering,査読有, vol. 12. no. 3 , 2017, 420-427. 以下省略関連論文情報● 林 正博 他、数理工学社、無線とネットワークの基礎、2015、101-140● 林 正博 他、 コロナ社、通信ネットワークの信頼性、2010、177著書社内や身内などでしか扱えなかったデータをクラウドなどの潤沢なリソースを使って分析する. d1 従来の暗号化 準同型暗号 d2 d3 d4 d1 d2 d3 d4 安全であるが計算などができない クライアント 演算依頼 平均 平均 復号 安全でかつ 演算もできる 2 × 4 イメージ 箱の中の数値を見ず,外の値だけみて算する = 8

元のページ  ../index.html#144

このブックを見る