TCU 研究者一覧
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178 TCU Research Directory 2018相談に応じられるテーマ私達は気候風土に適した建築・都市環境を創る必要がある。どうすれば快適でエネルギー使用の少ない建築・都市環境を実現できるのか。国内外の伝統的や近代建築・都市の温熱環境、居住者の熱的快適性、窓開閉・着衣量・扇風機・冷暖房等の適応的環境調整行動の分析とエネルギー使用の検討等、気候風土に適合した建築・都市計画についてフィールド研究を行っており、エネルギーや環境負荷の少ない自然環境に共生した持続可能な社会の実現を目指している。研究成果は基準作成や住環境改善に利用できるのみではなく、健康的で快適な住環境の実現に役立つ。研究内容と目指すもの日本の室温は冬に20℃、夏に28℃と推奨されているが、フィールド研究に基づいて検証されていない。オフィスビルにおける温熱環境の実測と執務者の熱的快適性に関するフィールド研究を行い、執務者が室内環境に満足していること、快適温度に季節差があること、快適温度が外気温度に応じて変動することなどについて明らかにした。外気温度に基づいてオフィスの温度設定を行えば、冷暖房のエネルギー使用量が削減でき、社会に大きく貢献できる。最近の研究テーマ外部資金● 東京ガス「集合住宅における床暖房の快適性評価に関する研究」等(2010年~2012年)● 基盤研究(C)「日本の住宅における適応モデルの提案」(2012年~2014年)● こ東急不動産次世代技術センター「住宅における適応モデルと環境調整行動に関する研究」等(2015年~2016年、2018年)● 基盤研究(C)「オフィスビルにおける熱的快適性の適応モデルの開発とそのメカニズムの解明」(2017年~2019年)知的財産権・関連論文情報・著書● Rijal H.B., Humphreys M.A. & Nicol J.F., Development of a window opening algorithm based on adaptive thermal comfort to predict occupant behavior in Japanese dwellings, Japan Architectural Review, 1(3), 2018, 310-321, doi: 10.1002/2475-8876.12043● Rijal H.B., Humphreys M.A. & Nicol J.F., Towards an adaptive model for thermal comfort in Japanese offices, Building Research & Information 45(7), 2017, 717–729, doi.org/10.1080/09613218.2017.1288450● 今川光、リジャルH.B.、宿谷昌則、寝室の快適温度と環境調整行動に関するフィールド調査、日本建築学会環境系論文集、第81巻、第728号、2016、pp. 875-883.● 床暖房における熱的快適性のメカニズムの解明/熱的快適性の適応モデルを考慮した空調機の開発● 環境調整行動に基づく建物の自動制御システムの開発/熱的快適性や環境調整行動を考慮したHEMSの開発● オフィスにおける作業効率・快適性・満足度の評価/緑の温熱環境緩和効果のメカニズムの解明キーワードリジャル ホム バハドゥル 教 授リジャル ホム バハドゥル都市環境分野 リジャル研究室(建築気候・環境適応)所属研究室環境学部 環境創生学科環境・エネルギー環境所属建築環境、都市環境、温熱環境、エネルギー、熱的快適性、快適温度、熱的快適性の適応モデル、環境調整行動、窓開放、着衣量、冷暖房利用日本初、オフィスの熱的快適性の適応モデルの提案関連論文情報● Kubota T., Rijal H.B., Takaguchi H., Eds. Sustainable houses and living in the hot-humid climates of Asia, Springer, 2018, 559, ISBN: 978-981-10-8464-5.著書

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